
秋はバードウォッチングを始めるのにぴったりの季節です。木々から葉が減って鳥たちの姿が見つけやすくなり、鳥たちは冬に備えて縄張りや食料を確保知るために活発に動き回ります。
また秋は、色鮮やかな冬鳥(越冬のために日本にやってくる渡り鳥)がやってくる季節で、見ていて楽しい鳥たちばかりです。
今回は、バードウォッチングをこれから始めたい初心者向けに野鳥観察を行うための準備と、秋から冬にかけて観察しやすい、登山道やキャンプ場といった自然の中で出会える色鮮やかな鳥たちを紹介します。
バードウォッチングに必要な準備とは?
バードウォッチングを行うにあたって絶対に必要というものは特になく、鳥を観察して楽しもうと思えばすぐにでも始められます。
ただし、遠くにいる鳥たちをよく見るための双眼鏡や、種類を確認するために、初心者用のものでも図鑑が1冊あると、より楽しめます。
双眼鏡は大きな公園などであれば貸し出しを行っているところがあるので、そちらを利用するのも良いですし、購入するのであればバードウォッチングに適した、持ち運びやすく倍率が8~10倍程度のものを選ぶのがおすすめです。
服装は山や自然の中で活動しやすい素材や形状のものを選び、色は目立たないカーキ、ブラウン、グレーなど暗めが良いでしょう。野鳥を探して歩き回っていると秋冬でも体が温まってくるので、温度調節できるようにレイヤリングの着こなしで行動するのがおすすめです。
秋から冬にかけて観察しやすい鳥5選
鳥の中には美しい羽の色を持った種類が多く、そういった種類はバードウォッチャーの中でも人気があります。秋冬のバードウォッチングで、美しく人気のある王道の鳥たちを紹介します。
ルリビタキ「冬に見られる幸せの鳥」

日本にやってくる幸せの青い鳥と呼ばれる小鳥はいくつか存在しますが、これからの季節の青い鳥といえばルリビタキです。スズメほどの大きさで、木々や藪の中を飛び回る姿を見かけます。
なかなか姿を見せてくれない鳥ですが、ときどきふと開けた場所に止まってじっとしていることがありますので、辛抱強く観察の機会を待ちましょう。ちなみに体が青いのはオスだけで、メスはオリーブ色のような目立たない色をしています。
ジョウビタキ「まんまるおなかのオレンジ色の小鳥」

ルリビタキと同じヒタキ科に属する小鳥のジョウビタキ。こちらも大きさはルリビタキと同じでスズメほどです。オレンジ色にぷっくらとしたお腹がチャームポイント。
ジョウビタキは縄張り意識が強く、周囲を見渡せる場所に立っていることが多いです。近くに人間がいてもあまり気にしない個体も多く、観察しやすい種と言えます。
こちらも鮮やかなオレンジ色はオスだけで、メスは地味な色をしています。
カワセミ「空飛ぶ宝石」

宝石にもたとえられる美しい羽を持つカワセミ。とても珍しいという印象を持っている方もいるかもしれませんが、最近は分布を広げているようで、都会の公園で見かけることがあるほど。自然豊かな河辺などであれば見つけることは難しくありません。
水面に飛び込み魚を狩る様子はぜひ観察したいところです。水辺の近くに生えた枝などを注意深く探してみましょう。
アカゲラ「枯れ木に穴をあける森のパーカッション」

アカゲラはキツツキの仲間の1種。枯れ木をつついて穴をあけ、中に隠れた虫を食べます。夏の間も日本の森にいますが、秋冬は木々の葉が落ちて特に観察がしやすくなります。木を叩く音を頼りに頭上を探してみてください。
アトリ「群れでやってくる美しい模様の小鳥」

オレンジ、黒、褐色の羽を持ち、複雑な模様をした小鳥。羽も美しいですが、群れでいることを好むので、たくさんのアトリが地面をついばみながら植物の種子などを食べる姿はかわいらしく、観察しがいがあります。
オスとメスで微妙に色の濃淡や模様が異なるので、そういった違いも楽しめます。
自然の中で鳥を探してみましょう!
観察してみたい鳥は見つかりましたでしょうか。
今回紹介した以外にも、秋に観察できる鳥はたくさんいます。登山やキャンプなどで自然の中で過ごす機会があれば、ぜひ周囲を散策して野鳥たちに目を向けてください。








