高山対応は本当だった!SOTOの新作バーナー「トレックマスター」を使ってみた | 道具・ギア 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2025.07.03

高山対応は本当だった!SOTOの新作バーナー「トレックマスター」を使ってみた

▲「トレックマスター」。ガソリンとOD缶を使える「ストームブレイカー」のように真鍮製ジェネレーターを搭載していることがわかる

CB缶を使うバーナーは、安価だけど重くて嵩張りそう。そんな印象を覆し、登山に使えると証明したのが2024年発売のSOTO「トライトレイル」だ。

「レギュレーターストーブ」ゆずりの缶を横向きに直結させる安定感のよいスタイルながら、脚兼ゴトクをチタンにしたうえで3本に。さらに「ウインドマスター」でも採用されているより小型で高性能なマイクロレギュレーターとすり鉢状のバーナーヘッドを搭載することで「レギュレーターストーブ」よりも59%軽く、収納サイズも42%スリムとしたのはご存じの通り。

耐圧性のある容器を採用することでOD缶同等クラスとなるガス配合に成功した「CBタフ」(通称、タフ缶)シリーズを装着すれば、-5℃にも対応する。

ただ、さすがに高所での使用は少々心許ない…そんな不安を払拭するSOTOの新作バーナーが「トレックマスター」(1万2870円)だ。

ホースでつながる分離型で「フュージョン」に似たデザインだが「フュージョン」の脚兼ゴトクを3本にしてマイクロレギュレーターに変えるという単純な変化ではない。

「トレックマスター」のバーナーには金属製のパイプ(ジェネレーター)が装備されていて、ここで燃料を気化する”液出し燃焼構造”なのだから。

液出しとなり待望の高山対応に!

▲缶を立てて点火

使い方は液出しの先輩モデル「ストームブレイカー」のように、CB缶を立てた状態で点火。自動点火装置は付いていないので、マッチやライターを忘れずに。

▲約30秒後に缶を横にする。消すときは反対の手順で、CB缶を立てて約30秒待ってからツマミを回して確実に消火

CB缶内の気化したガスを用いて点火し、約30秒後にCB缶を倒したら湯沸かしや調理をスタートする。「ストームブレイカー」は5秒で燃料缶を逆さにするので、ジェネレーターの予熱30秒はちょっと長く感じるかも。

とはいえ、液出し燃焼構造ではCB缶を倒すことでガスを液体のままバーナーに送り、温められたジェネレーター部分で気化させる。

そのため連続使用しても先にプロパンが消費されることはなく、ガス成分の比率は一定のままだし、気化熱の影響を受けづらい。「トライトレイル」の苦手な高山でも安定して使えるようになったのだ。

発熱量はタフ缶使用で3.0kW(2600kcal/h)。すり鉢状ではなくほぼ平らで大きめの鍋底もムラなく熱が回るようになっている。

どんなクッカーと相性がいい?

「トレックマスター」のゴトク径はφ16cm。3本脚なのは少々不安だが、キャンプとは違い不整地で使うときに威力を発揮する。

▲「ナビゲーター クックシステム」のクッカー大

φ20cm程度のクッカーと相性よし。耐荷重2kgでもあり、このあたりが大鍋の限度と言えそう。

底の小さなシェラカップを載せてみた。3本脚だと安定感抜群とは言えないが、これなら手を離したまま飲み物などの温め直しもいける。

「トレックマスター」の収納サイズは90×70×H105mm、重量195g。

分離型の宿命で「トライトレイル」よりも重量は増すが、「ナビゲーター クックシステム」の大鍋(φ190×H78mm)に燃料とともに収納できた。

ただし、小鍋(φ160×H73mm)に収まるが燃料までは入らない。

メスティンは高さ62mm。ふたが微妙にしまらない。相性がよさそうだと思ったのに…残念。

「アルミクッカーセットM」のクッカー(φ130×H100mm)に入れたところ、ちょっと飛び出すけれどふた代わりの小鍋(φ120×H60mm)は深さがあるので余裕でしまる。

他社製クッカーもOD缶+バーナーが入るよう設計しているものが多く、似たサイズのクッカーは多い。さすがに燃料までいっしょに入る鍋は少ないが、「トレックマスター」だけならクッカーにいれての持ち運びは可能だ。

ゴンドラでお手軽残雪ハイク

撮影の日は4月。都内は初夏の陽気が続いていたが、少し脚を伸ばして4月も営業しているスキー場へ向かい、ロープウェーで一気に標高を稼ぎスノーシューでの雪上散歩に持ち出した。

「アルミクッカーセットM」に「チタンマグ」、「トレイルマスター」、「スライドガストーチ」、「マッチ」がぴったり。ふた部分に隙間があるのでバーナーシートを入れてガタつき防止にしてみた。

雪が残っているとは言え、この日の気温は5℃ほど。「スライドガストーチ」でも点火は余裕でできるし、火力も安定している。

風の影響を受けやすいのかと思ったが、横風が吹きつけても粘り、立ち消えしなかったのはうれしい誤算。自動点火装置がないのは残念な気もするが、気圧の影響で点火しなくなる時があるため、登山では使用しないほうがいい。

また、燃料となるガスは気化しやすいプロパンやイソブタンが先に消費されるものだが、液出しはギリギリまで液体のまま運ばれることもあり、半分以上使ったタフ缶を使用しても大きな変化は見られなかった。

弱火の調節は苦手だし、超軽量というわけではない。本格的に高山を歩くにはマッチやフリント式ライターなどが必要で点火には少々手がかかる。

けれども重心が低く、ゴトクも大きいので2〜3人向きの広口鍋を置いても安定するし、液出しならではの安心感は見逃せない。

タフ缶はOD缶よりも安価で、キャンプや低山ならより安価なレギュラーガスを使ってもいい。レギュラーガスなら町中で燃料を入手しやすいので飛行機移動時や”備え”としても優秀。

重量があるのでソロ縦走にはちょっと厳しいが、仲間や家族との山歩き、そしてアウトドア旅を助けてくれそうだ。

【問】新富士バーナー 

大森 弘恵さん

ライター

フリーランスのライター、編集者。主なテーマはアウトドア、旅行で、ときどきキャンピングカーや料理の記事を書いています。

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