60回以上屋久島を訪れる写真家・秦達夫が捉えた「神々しい屋久島の気配」とは | イベント・フェス 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • 60回以上屋久島を訪れる写真家・秦達夫が捉えた「神々しい屋久島の気配」とは

    2022.06.06

    6月28日(火)よりキヤノンギャラリー銀座で、10月18日(火)よりキヤノンギャラリー大阪で写真家・秦 達夫さんの写真展『 Traces of Yakushima 』が開催されます。コロナ禍の影響で2年延期され、満を持して開かれる屋久島作品展。秦さんに、今回の写真展の見どころと、屋久島の魅力をお聞きしました。

    秦 達夫

    秦 達夫さん: 長野県飯田市遠山郷(1970年4月20日生まれ)。自動車販売会社・バイクショップに勤務。後に家業を継ぐために写真の勉強を始め自分の可能性を感じ写真家を志す。写真家竹内敏信氏の助手を経て独立。故郷の湯立神楽「霜月祭」を 取材した『あらびるでな』で第八回藤本四八写真賞受賞。同タイトルの写真集を信濃毎日新聞社から出版。写真集『山岳島_屋久島』『RainyDays 屋久島』『New Zealand』、他多数。小説家・新田次郎氏『孤高の人』の加藤文太郎に共感し、『アラスカ物語』のフランク安田を尊敬している。日本写真家協会会員・日本写真協会会員・Foxfire フィールドスタッフ。https://www.photohata.com/home

    巨樹の深い森、神々しい山々…屋久島の姿

    屋久島に60回近く出掛けていると「屋久島の魅力は?」とか「飽きませんか?」とよく聞かれます。その答えが沢山ありすぎて返答するかのように、過去2回個展を行ないました。

    霧に佇む縄文杉。日帰りハイカーの波が引き、静まりかえった夕刻。雨も降りだし本来の森の姿を垣間見ているような気がした。少しだけ樹々達が心を開いてくれたのかなと思えた。

    話がズレるかもしれませんが、僕にとっての屋久島はカウンセラーのような存在なんです。脳天気だと思われがちな僕ですが、上手く行かない事や次の一手を迷う事がよくあります。そんなモヤモヤした感覚が、島を歩いているとクリアーになって行くんです。決心が着くと言うか、覚悟を決められると言うか。その判断が正しかったかどうかは何とも言えませんが、モヤモヤがなくなり進む方向が明確化される。だから、時間ができると屋久島に渡ってしまうんですよね。

    1人で森を歩いていると、よくわからない気配を感じることがある。それはヤクシカであったり風に揺れる枝葉だったりするのだけれど、それらとは明らかに違う気配に支配されることがある。その気配は森にあるのではなく自分の中にあるのかもしれない。

    見たこともない巨樹が立ち並び苔に覆われた深い森、黒潮が運ぶ湿度のある風、神々しい雲や山々。どことなく全てが神秘的。それらが行く度に表情を変える。全てがフォトジェニックで時間がいくらあっても足りない。過去2回の写真展はQuestionに対してanswer的なものだったと思います。自分が観て来た島はこんな場所です、と伝えたかったんです。

    筋骨隆々なマッチョな屋久杉に出逢った。直径はかなり太く両手を広げた大人が4~5人いなければ囲めない程だ。しかし、少し離れると森の中に溶け込んでしまい存在すら確認する事ができない。堂々としていながら控えめな存在は見習うべき大人の姿だと思えた。

    しかし、今回開催する写真展『Traces of Yakushima』は僕が感じる屋久島は実はこんな姿をしているんですと、表現しています。何処か怖さを感じたり、ホッとさせられたり。屋久島の森を歩いたことがある人ならば共感してもらえると思います。縦も横もないスクエアフォーマット・白と黒のモノトーン描写。きっと新しい屋久島を感じて頂けると思います。

    光が差し込んで来た。雲の動きが激しく一瞬で消えてなくなってしまう。撮れるものなら撮ってみなさいと言われているような気がする。

    天を貫くかのような巨木に出逢った。名も無く歩道の脇にある。その存在はとても大きいものではあるが誰も立ち止まらないし振り向かない。カメラを向けると誇らしげにポーズをとってくれた。

    黒潮から供給される湿った空気が尾根を越えるときに雲を作る。風に流され刻刻と形を変え、いつの間にか消えてしまう。とてつもなく大きな自然現象であるにも関わらず、儚ない。

    秦 達夫 写真展『 Traces of Yakushima 』

    キヤノンギャラリー銀座

    TEL 03-3542-1860

    キヤノンギャラリー大阪

    ※新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止・延期になる場合があります。

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