おめでたい花とされるフクジュソウはこれからが本番! | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自然観察・昆虫

2026.02.12

おめでたい花とされるフクジュソウはこれからが本番!

おめでたい花とされるフクジュソウはこれからが本番!
画家・写真家・ナチュラリストの奥山ひさしさんによる、美しいイラストと写真付きの自然エッセイです。今回は、フクジュソウについて。
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フクジュソウの英名はAdonis ramosa

キンポウゲ科の多年草。北地に多く、高さ10~20㎝。早春、黄色い花をひとつ開き、やがて茎が伸び、羽状に細かく切れ込む複葉を互生する。盆栽にして正月の飾り物とする。福寿草。

福寿草は新年を祝うめでたい花で、元日草や朔日草などとも呼ばれる。

フクジュソウはキンポウゲ科の多年草で、北国には多いのに西日本にはなぜか少ない。花期は2~4月なのだが、人工的に花期を早めて正月用の鉢植えなどにされる。
 
黄色い花は4㎝ほどの大きさで、パラボラアンテナのような形に開くため、陽を受けると中心が温かくなる。
 
縁起のいい植物といえば、赤い実を付けるセンリョウ(黄色い実を付ける品種もある)や、マンリョウ。それにもう一種、アリドオシを加えて「千両、万両、有り通し」などといわれる。サクラソウ科のカラタチバナを百両と呼び、ヤブコウジを十両などとも呼ぶ。
 
また、戸口には難を転じるとして、ナンテンを植える家も多い。実付きのいいナンテンには、実の白い品種もある。
 
新年を迎えるためにと門松を立てたりして、何となく気分を新たにするが、私は暮れには仲間と一緒に伊豆の下田に行き、大量のスイセンを買って帰る。仲間と分け合った良い香りがするスイセンを大きめのガラスの花瓶に生けて、友人のところからもらってくるセンリョウを加えて玄関の出窓に飾る。
 
センリョウには香りはないが、スイセンの良い香りには遊びに来る友人たちが鼻を近づけてにっこりする。
 
正月にはさまざまな行事がある。若者は休みを利用して海外へ旅行に行ったりするから、正月の行事なんてどんどん消えてしまう。流行り廃りは時代とともに変わる。かといって、夏の花が冬に咲いたりフクジュソウが秋に咲いたりはしない。
 
自然は人間の動きなど気にもせず、春には春の、秋には秋の風が吹くのだ。

花はパラボラアンテナの形。

めでたい正月の実、センリョウ。

もっとめでたい、マンリョウ。

するどいトゲがある、アリドオシ。

(BE-PAL 2026年2月号より)

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