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    2024.01.17

    究極のアウトドアは地球のソト!2024年注目の「宇宙トピック」最前線

    2024年大注目の「宇宙」トピック最前線をご紹介

    宇宙に関するニュースが多い昨今。アウトドア精神がそそられる最後のフロンティアでもある。そこで今年特に注目したい宇宙の話題を一挙ご紹介!

    岩谷技研代表 岩谷圭介さん

    1986年生まれ。北海道大学在学中より風船を使った宇宙開発に着手。卒業後、株式会社岩谷技研を設立。著書に『おもしろくてためにならない! へんてこりんな地球図鑑』(小学館)他。

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    宇宙の景色を お楽しみ いただけます

    注目 その壱

    誰もがいける宇宙遊覧が今夏、初フライト予定

    「あ、少し風が変わったね」
     
    パイロットバルーン(離陸前に飛ばす観測用風船)の行方を見て岩谷圭介さんは、呟いた。昨年12月、北海道幕別町。日本初の気球による宇宙遊覧を目指す岩谷技研の飛行実証が行なわれていた。丸型のキャビンを備えた直径約12・5mのガス気球は音もなく静かに浮いていく。
     
    今夏に初フライト予定の宇宙遊覧は、約2時間で高度2万5000mに達し、約1時間ゆっくりと宇宙の眺めを楽しんで地上に帰還する、合計で約4時間のスケジュールだ。搭乗者の一般募集と選考は終わりすでに5名が決定。参加費は約2,400万円。搭乗者は特別な訓練は必要なく、誰もが(身長の条件あり)宇宙の入り口を楽しめる。昨年10月には有人飛行で最大高度1万669mに達した。

    「宇宙遊覧運用に向けて、毎月2回の飛行実証を重ねています。無人を含めると、すでに実証は400回以上行なっています」
     
    と、岩谷さん。子供のころに読んだ絵本『宇宙ステーション』(福音館書店)で、宇宙という未知の世界に漠然と惹かれた。三十数年前はまだ宇宙ステーションがなく、絵本には未来のさまざまな可能性が描かれていた。

    「科学やテクノロジーを使って行くことが可能になる、そんなところが心に響いたのかもしれません。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクに憧れて発明家になりたかったんです」
     
    大学では航空宇宙工学を専攻、4年生のときに風船を飛ばして宇宙から地上の写真を撮れないか? と、ひとり実験を開始した。その延長線上にこの宇宙遊覧はある。飛行の基本的なしくみは、初めて風船を飛ばしたときから変わっていない。
     
    岩谷技研のホームページには数々の特許取得の記載がある。ないなら作るというDIY精神、アウトドアにも通ずるところだ。

    「私たちは宇宙でも使える精密機器を作っています。何事も実験と検証が必要で実験には装置が必要で、そこから始まります」
     着実に積み上げてきた確かな技術が、夢のような気球宇宙遊覧を現実のものにする日は近い。

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    2名のパイロットを乗せた気球。気流や周辺空港との調整から飛行は早朝。この日はパイロットの研修が主な目的だ。

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    トラックの荷台が管制室。自前の通信網でパイロットと交信する。位置はGPSで。

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    高気密設計のキャビンは2人乗り。将来的には5〜6人乗りを目指したいという。

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    成層圏に達すればこんな景色が目の前に広がる。まさに宇宙の入り口だ! 写真/岩谷技研

    注目その弐

    民間による月面探査プログラム「HAKUTO-R」’24年冬に打ち上げ!

    人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界の実現を目標に月面資源開発に取り組むispace社。昨年4月民間初の月面着陸を目指し話題となった。現在、同機種ランダーでのミッション2に向け準備中とのこと。マイクロローバー(小型月面探査車)に搭載されたカメラでの月面撮影やレゴリス(月の砂)を採取し、その所有権を顧客であるNASAに譲渡する予定だという。

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    ©️ispace

    左奥がランダー(月面着陸船)、右前がマイクロローバー。打ち上げの際は、ランダー上部にマイクロローバーが格納される。

    宇宙は想像以上に身近な存在だ!?

    アメリカ航空宇宙局(NASA)が進めるアルテミス計画は、2025年以降月面に人類を送り物資輸送、拠点開発、ひいては人類の持続的な活動を目指している。数十年後には月での生活が始まるかも!? 2021年には宇宙に行った民間人(つまり宇宙旅行者)は29人で、職業パイロットの19人を初めて上回ったというから、絵空事に思えた世界は意外とすぐそこかもしれない。

    注目 その参

    宇宙旅行の全貌が明らかに。映画『僕が宇宙へ行った理由』公開中

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    ©️2023「僕が宇宙に行った理由」製作委員会

    実業家の前澤友作氏が、民間宇宙飛行士として宇宙に行ったのは2021年。ISS(国際宇宙ステーション)に12日間滞在した。宇宙を目指す旅行者には高額な旅費はもちろん、メディカルチェックをクリアし、職業宇宙飛行士と同等の訓練が要求される。体力訓練、耐重力、座学、知られざる宇宙への道のりが明らかに。ドキュメンタリーの側面を持ちつつも、宇宙って? 地球って? 夢って? 平和って? あらゆる要素が溶け込み、見る者にさまざまな思いを去来させる。それにしても改めて、地球は美しく青かった!

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    (配給:ナカチカピクチャーズ)
    ●監督/平野陽三 
    ●出演/前澤友作、アレクサンダー・ミシュルキン、平野陽三、小木曽 詢、山崎直子
    ●TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中

    注目 その四

    宇宙と地球の問題を解決!土壌を改善する"宙炭"

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    人類が月に暮らすには現地での食糧生産が絶対条件。限られた資源で無駄なく循環させて野菜が作れたら……。そんな未来を見据えて株式会社TOWING(愛知県名古屋市)が開発したのが、「宙炭」。宙炭は微生物を添加した土壌改良材として使用できる注目の高濃度バイオ炭だ。有機栽培への転換や収量増加も見込め、炭素貯留が可能でカーボンクレジットをも創出するという。しかも宙炭は、畜産残渣やもみがらなどの未利用資源からできている、まさに優れもの。これぞ宇宙目線の開発!

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    注目 その五

    宇宙暮らしのニーズを形に。これぞ宇宙品質!

    JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、宇宙での暮らしの⽣活⽤品アイデアを2020〜2021年に募集。宇宙は生活空間も狭く制約も多い。資源も限られた極限の環境でもある。昨年8⽉から古川聡宇宙⾶⾏⼠がISSに⻑期滞在しているが、募集で選ばれた製品も宇宙へ! 飲み込んでも安全な⻭磨き粉、エタノールフリーでも⼼地よさ抜群の汗ふきシート、吸汗保温に優れたウェアなど野遊び⼈にはお馴染みのものが宇宙ライフを⽀えている。

    チョモランマ/
    紳士長袖 丸首シャツ

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    問い合せ先:ひだまり本舗  TEL:0120-120-987

    オーラルピース/
    クリーン&モイスチュア

     

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    問い合せ先:株式会社トライフ TEL:045(663)2101 

    マンダム/ギャツビー スペースシャワーペーパー

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    問い合せ先:株式会社マンダム お客さま相談室 TEL:0120-37-3337

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    ©JAXA/NASA

    「きぼう」船内実験室で設備の準備を行なう古川聡宇宙飛行士。宇宙には半年間の滞在予定だ。

    注目 その六

    宇宙の学びは高校から新カリキュラムが続々スタート

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    ロケットなどを打ち上げる宇宙港の整備に乗り出している和歌山県と大分県。宇宙港近くの高校では宇宙学習のコースが新設予定だ。和歌山県立串本古座高校では宇宙探求コースが、大分県立国東高等学校ではSPACEコースが今年新設される。国東高等学校は全国でも数少ない公立高校でのコース開設。STEAM教育(※)を中心にした学びで、総合選択科目には宇宙観光商品化、宇宙栽培植物、space土木、宇宙技術開発が並ぶ。宇宙の学びは今後ますます多岐の領域に広がることを見据えたカリキュラムになりそうだ。

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    STEAM教育(※):科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術・リベラルアーツ(Arts)、数学(Mathematics)の5つの英単語の頭文字の造語。
    5つの領域を対象とした理数教育に創造性教育を加えた教育理念で分野横断的な学びのこと。

    ※構成・撮影/須藤ナオミ

    (BE-PAL 2024年2月号より)

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