モンベルの新作「マルチシェード」は冬のソロキャンならLがいいかも! | タープ・シェルター 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2022.12.30

    モンベルの新作「マルチシェード」は冬のソロキャンならLがいいかも!

    2022年12月、モンベルより跳ね上げればタープ、全閉するとシェルターになる「マルチシェード」が発売された。

    SML3サイズ同時発売で、サイズこそ違うが基本構成は同じで、もっとも大きなLサイズであってもひとりで簡単に設営できるのが特徴だ。

    ムーンライトテントの技術がそこかしこに

    ▲全閉した「マルチシェードS」

    全閉状態は、まるで2本のポールで幕を突き上げているよう。けれども「ムーンライトテント」でおなじみのA型フレームに幕をかぶせている。これが簡単設営の秘密だ。

    フロアがないシェルターなので、フロアテープを広げて四隅のグロメットにフレームを差し込む。

    フレームの端っこがくびれたマッシュルーム型エンドチップ。このおかげでフレームを持ち上げてもフロアテープが外れることはない。

    組み立てている途中で「石が邪魔」「日差しが気になる」など場所を移動したくなることがあるだろう。そんなときでもひとりでフレームを持ち上げて移動できるのが便利。

    「マルチシェード」では旧モデルの「ムーンライトテント」とよく似たジョイントパーツを採用している。樹脂製ではなくアルミ合金で、軽くて耐久性もありそう。

    あとは幕をかければ8割完成となるが、この幕の留め方も「ムーンライトテント」と同じオートテンショニング・フライを採用している。ゴムの力で幕に適切なテンションがかかり、仕上がりが美しくなるというアレ。

    フレームにはゴム製コードと同じ色の細いロープが2本通されているので紛らわしいが、フロアテープに取り付けられたゴム製コードに幕のフックを引っかけるのが正解だ。

    最後にフロアテープの四隅と張り綱で「マルチシェード」をしっかり固定すれば完成だ。

    「ムーンライト」の名を冠していないのが不思議なほど「マルチシェード」には「ムーンライトテント」のエッセンスが注ぎ込まれており、一度でも「ムーンライトテント」を設営したことがあれば難なくできるし、そうでなくても直感的に正解にたどり着くだろう。

    地面が硬かったのでペグを打ち込むことに苦労したが、「マルチシェードS」の完成まで10分もあれば十分。もっとも大きな「L」ですら15分ほどで設営できた。

    ソロでもLが候補になり得る

    「マルチシェード」にはSML3サイズがラインナップされている。

    モンベルオンラインショップの写真では、Sにはコットとテーブル、LSのほぼ倍でコット1台と4脚のチェアが収められている。ソロキャンプならS、ソロでもゆったりしたい人やデュオキャンプにはM、ファミキャンはLが妥当な選び方なのだろう。

    ▲「マルチシェード S」(3万4980円)

    ▲「マルチシェード M」(4万2240円)

    ▲「マルチシェード L」(5万9400円)
    以上、出典/モンベル

     

     

     

    ためしにSLに、コット、テーブル、チェア1脚、コンテナボックスとクーラーボックスを置いてサイズ感を比べてみた。

    ▲「マルチシェード S」220×150×H130cm

    Sはちょうどいいように見えるが、コット以外のファニチャーは跳ね上げたキャノピーの下にある。フルクローズで眠るなら道具を外に出しっぱなしにするか、クルマ利用なら車内に入れるしかない。

    もっともコットの周囲にはバックパックやコンテナボックスを置く余裕があるし、ハイコットにすればその下に荷物を置ける。

    「ムーンライトテント2」のインナーテントが150×220×H110cmだと考えれば、徒歩やバイクなどコンパクトな道具でそろえている人には十分な広さ。

    ▲「マルチシェード L」440×260×H175cm

    一方、Lはゆったりしていて自転車やパックラフトなどを置く余裕もある。ただ、冬キャンプではLをソロ利用すると寒々しく感じるかも。

    それもそのはず、「ムーンライトテント4」(260×260×H170cm)よりも断然広いのだから。

    それならと「クロノスドーム2」(28380円)を入れたカンガルースタイルにしてみた。

    Aフレームはポールが邪魔にならず、「クロノスドーム2」(230×130×H105cm)がピタッと収まり、テーブルとチェアを置く余裕もある。

    Lの重量(総重量7.7kg)と「クロノスドーム2」を組み合わせれば10kgほどになり、S(総重量3.6kg)の3倍近い重量となる。かなり重く感じるが、幕、フレーム、テントそれぞれが軽いので設営が簡単だし、2ルームテント風に使えるのはかなりのアドバンテージ。秋冬のキャンプに使うならソロでもLが狙い目だ。

    ちなみにスペックだけを見れば「クロノスドーム4」(240×210×H125cm)も入りそうだが、半分以上がテントで埋まるのでわざわざ組み合わせるよりも分けて設営するほうが現実的。

    設営バリエにはポールと張り綱が必要

    モンベルのオンラインショップでは「マルチシェード」は「タープ」のカテゴリに分類され、説明文でも「半自立式タープ」とある。

     

     

    ▲以上、出典/モンベル

    A型フレームをメインポールとして前後のパネルをポールで高く跳ね上げれば開放的なタープとなるのだが、付属のポールは2本(L3本)だけ。バリエを楽しむなら張り綱とポールを用意しておこう。

    ▲付属しているペグはLもSも19cmのアルミVペグ

    石の多い硬い地面では心許ないが、シェルター利用なら自立するのでなんとかなる。タープにしてもほぼ自立しているが、風に煽られると大変なので長めのペグも用意しておきたいところ。

    いくつか気になる点はあるけれど、「マルチシェード」は「ムーンライトテント」ゆずりの設営しやすさを備えている。冬キャンプなら2ルーム風にしてあたたかく過ごせるし、春夏は空間が広いほうが涼しい。ソロ=「マルチシェード S」と考えるのではなく、クルマ利用のキャンプであればソロでも「マルチシェード L」を候補に入れてはどうだろう。

    【問】モンベル https://www.montbell.jp

    私が書きました!
    ライター
    大森弘恵

    フリーランスのライター、編集者。主なテーマはアウトドア、旅行で、ときどきキャンピングカーや料理の記事を書いています。https://twitter.com/utahiro7

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