オークヴィレッジの森から生まれた、100年使えるモノたち | ナチュラルライフ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • オークヴィレッジの森から生まれた、100年使えるモノたち

    2022.10.07

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    エシカルなデザインやモノ造りという概念が、社会においての重要性を増している。では、どんなモノを選べば正解に近づけるのだろうか。そこで、木という再生可能資源で持続可能な循環型社会の実現に向けた提案を続ける、オークヴィレッジの森づくり活動を覗いてみよう。

    適材適所の考え方で、日本の森林事情改善につながる木製品を創出

    オークヴィレッジの森には、針葉樹から広葉樹まで、ありとあらゆる樹種の木が育っている。〝適材適所〟という考えのもと、例えばひとつの椅子を造るにも、座面はクリ、背はコナラと、用途に合わせて使う材を変えるという、そんなモノ造りが反映された森だ。

    「使い捨て文化をやめ、修理しながら使い続けられるモノ選び。そういうモノを選べる目を育てることも大切。海外からの安い木材を使用することは、海外の森林を荒廃させる恐れがあるうえ、二酸化炭素を大量に排出して木材を運搬することになります。同じ木でも、国産材を活用したモノ造りを続けていきたい」

    と、オークヴィレッジ代表の上野英二さんは話す。

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    木製品の良さは、五感を使って楽しめるところ。色に音、手触り、香り。「うちの子、積み木のマツの味が甘くて好きなんです」といわれることもある。同じ敷地内にあるグループ会社の正プラスでは、間伐材などから抽出された香りも、アロマとして製品化している。また、工房ではほとんどゴミが出ないという。おが屑は近くの牛舎が引き取り、フンと発酵させて堆肥に生まれ変わる。30種類ぐらいの樹種がブレンドされているため、肥料としてバランスがいいのだ。

    「適材適所の考え方で、日本の森林事情改善につながる木製品を創出していきたいですね」

    オークヴィレッジの森で生まれた木製品の数々

    ドングリカードスタンド 
    ¥990

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    自社の森でとれたナラ材を使用。旋盤という機械で一個一個挽いて成形し、帽子と身の間に磁石を埋め込んで、カードを挟めるようにデザイン。直径2.3×高さ3.5cm。

    スタッキング可能でキャンプにも

    シェーヌ・ドゥ ネストボウル 
    ¥9,460

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    トチの木塊をくりぬき、漆を摺り込んで仕上げた。保温性に優れ、持っても熱くないので子供にも最適。波紋のように広がる木目が美しい。大約300ml、中約150ml、小約60ml。

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    拭き漆で一点一点丁寧に仕上げられている。漆を塗り直してリペアもできる。

    ウィンザーチェアと日本の伝統的な木組みの融合

    Mori:toチェア 
    ¥73,700

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    重さを軽減するため、座面には丈夫で軽いクリを、背にはしなりを持つコナラを採用。独自の構造で部材を少なくし、約4㎏と、片手で引ける重さにこだわった。幅49×奥行き53×高さ85cm。

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    チェアやテーブルの組み立てには金具を一切使わず、伝統的な木組みで仕上げる。

    和のアロマを温もり感じる木製香炉で

    yuica
    森香炉・青海波やすらぎの香り
    森香炉・麻の葉めざめの香り 
    各¥5,500

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    香炉にセラミックボールを入れ、自然芳香液を垂らして使用。やすらぎはクロモジベースでリラックスする香り、めざめのベースはニオイコブシで元気になる香り。(正プラス)

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    森に生えるクロモジ。枝葉を細かく粉砕し、抽出機にかけて香りを得る。

    樹種の違いで音階を奏でる木琴

    森の合唱団 
    ¥16,500

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    音盤は同じ長さながら、職人が裏面を少しずつ削って音程を合わせ、樹種の違いで音を変えている。樹種名が刻印され、色や香り、手触りの違いなどを楽しめる。

    岐阜県 ・ オークヴィレッジ高山

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    住所:岐阜県高山市清見町牧ヶ洞846
    電話:0577(68)2220
    営業時間:9:30〜16:30
    定休日:年末年始
    HP:https://www.oakv.co.jp/

    ※構成/大石裕美 撮影/柏倉陽介

    (BE-PAL 2022年9月号より)

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