今シーズン初のカヌーに向かったのは、茨城県常陸大宮にある「なかよしキャンプグラウンド」。ここは、初心者向けの体験ツアーから本格的なリバーツーリングまで多彩なプランを用意している。今回はカヌーの回送をお願いし、愛艇のフォールディングカヌーでショートトリップを楽しむことに。相棒は今年10歳になるハル(トイプー・♀)と発売されたばかりの『PRO TREK Smart』だ。
このモデルは“Smart”の名の通りWi-FiやBluetoothを搭載し、メールやSNSの着信や、様々なアプリが使えるウェアラブルデバイスなのだ。しかも『PRO TREK』ブランドを冠しているだけに、アウトドアに特化した機能が満載! 今回は、この『PRO TREK Smart』がどれだけ使えるのか、実際に川を下りながら試すことにした。
朝8時過ぎに都内を出発し、10時過ぎには那珂川沿いのなかよしキャンプグラウンドに到着。さっそく着替えをして上流の出発地点に送迎してもらう。
久しぶりのカヌーの組み立てに四苦八苦。川原で大汗をかきながら予定より少し遅れて出発準備完了。まずは『PRO TREK Smart』で現在地の確認。最新衛星みちびきを使っているだけに、ドンピシャで現在地を捕捉。その精度の高さにも驚くが、何より驚いたのはアウトドア環境下でも見やすいカラー液晶だ! 川原は石や川面の乱反射でとにかく光がきつい。にもかかわらず、現在地やルート確認がストレス無く行えることは大きな安心感に繋がる。
11時、リバーツーリング開始。まずは、『PRO TREK Smart』に元々入っているアプリ「LOCATION MEMORY」アプリを使用して地図上に自分の移動した軌跡を残すようセッティング。新那珂川橋を出発して、しばらくはのどかな風景が続く爽快なコースだ。
5月末とは思えない真夏のような暑さの中、水の上を気持ちのいい風が吹き抜ける。時々、川に手を突っ込んでハルに水をかけてやる。防水性能も5気圧あるので、高性能なスマートウォッチをしていることを全く気にせずジャバジャバ水に突っ込めるのも嬉しい。
肝心なフィールドでの操作感だが、ボタン類も電源、TOOL、APPの3つだけなので直感的に識別できる。さらに、使いたい機能やアプリの選択は、画面をスワイプ&タップするだけと感覚的に使え、不安定なカヌーの上でもスムースに操作できる。今回使ってみた「LOCATION MEMORY」では、上陸地点や休憩ポイント、さらに内蔵の防水マイクを使って音声メモまで地図上に記録することができる。さらに、「MOMENT SETTER」というアプリを使って、事前にスマホでゴール地点を設定しておけば、その地点に近づいたことを教えてくれる。このアプリは、他にも走行距離や高度毎に通知をしてくれたり、日の出や日の入り時刻を知られてくれる賢い機能がある。またActivity機能では走行距離やトップスピード等を教えてくれる。これらのアプリはその日のツーリングを振り返ったりスケジュール把握に大変役立つ。
今回は他にも、登山者向けのアプリとして人気の「YAMAP」も試してみた。こちらは地図をあらかじめダウンロードしておけば、オフラインでも使える。那珂川はメジャーな川下りスポットなので、上陸地点や危険ポイントなどを共有できるのもメリット。
ちょっとした瀬を無事漕ぎ抜け、あとはトロ場をゆらゆら流れていけばゴールのなかよしキャンプグラウンドだ。リアルタイムなアクティブ状況を計測するアプリ「ACTIVITY」をチェック。移動スピードや距離、軌跡などを表示してくれる。今回はパドルスポーツを選択。普通だと計算しづらい川の上での航行距離も簡単に測ることができて便利この上ない。もう少し漕ぎたいと思いつつ、ハルもすでにお疲れ気味なので上陸することに。
濡れたカヌーやライフジャケットを乾かしつつ、キャンプ場で焚き火を楽しむ。ほどよい疲労感が心地よく、今日の川下りの記録を振り返る。それも、手元の『PRO TREK Smart』ひとつですんでしまう。この手軽さも手伝って、次はもっと下流まで下りたいなとか、ちょっと遠出して天竜川もいいなとか、ついつい妄想が膨らんでしまう。
行動中でもリラックスタイムでも常に左手にいてくれる『PRO TREK Smart』。その操作性や機能性の高さはもちろん、遊びゴコロに火をつけてくれるアウトドアの新しい相棒だ。
■関連情報
『PRO TREK Smart』
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◎構成/沢木拓也 ◎撮影/小倉雄一郎