ラダックをさらに西へ。月のような世界に今も残る僧院

2018.01.17

月世界に建つ僧院、ラマユル・ゴンパ。一説では11世紀頃に創建されたと伝えられていますが、古来からの度重なる戦乱の中で何度も破壊され、僧院の歴史が記されていた古文書も失われてしまいました。

ラマユル・ゴンパの下手にある集落の中に、11世紀頃に建てられたものがほぼそのままの形で残っていると考えられている、センゲガンと呼ばれるお堂があります。中に入ると、素朴な佇まいの中にも荘厳さを感じさせる、毘盧遮那如来(ナンパ・ナンツァ)が祀られていました。

旅はさらに西へと続きます。レーから約200キロ西にあるムルベクという村には、高さが約15メートルもある、弥勒菩薩(チャンバ)の磨崖仏が。この磨崖仏の由来も詳しいことはわかっていませんが、7〜8世紀頃に制作された、かなり古いものであると考えられています。

ムルベクから10キロほど西にある村、シェルゴル。切り立った断崖の中腹に埋め込まれたかのように建てられている僧院、シェルゴル・ゴンパが印象的な村です。この村から西には、仏教徒はほとんど住んでおらず、イスラーム教徒の暮らす地域となっていきます。

◎文/写真=山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)ほか多数。
http://ymtk.jp/ladakh/

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