【子どもと旅するアジア】知られざるタイの絶景雲海スポット「プーチーファー」を目指して | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル - Part 2
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 海外の旅

    2017.02.19

    【子どもと旅するアジア】知られざるタイの絶景雲海スポット「プーチーファー」を目指して

    IMG_0297

    目指すはあの特徴的な形をした崖の上。「プーチーファー」の「プー」はタイ語で崖を表し、「チー」は指すこと、「ファー」が空。つまり、空を指してそびえるあの崖こそが、プーチーファーというわけだ。

    余談だが、周囲のタイ人の会話に耳を澄ませると、プー“シー”ファーと言っているようだった。あとでチェンライの宿のオーナーに尋ねたところ、そちらのほうがよりタイ語に近い発音だそう。

    IMG_0310

    ビュースポットの崖では、たくさんの人が日の出を待っていた。タイ人には有名な観光名所とのことだが、外国人の姿はあまり見かけない。

    日の出時刻は6時56分。まだ太陽が顔を出すまでにはたっぷり時間はあるが、向こうの山がだんだんオレンジに染まり、雲海がくっきり際立つ、その移り変わりに目が釘付けになった。雲のところどころからひょっこり顔を覗かせている山の頂きは、まるで島みたい。なんて素晴らしいんだろう。自然の美しさが凝縮された風景に、寝不足のことなんてすっかり忘れて見入ってしまう。

    飛行機からでも雲海は見ることができるけれど、より近い位置から眺めるほうがはるかに興奮する。

    この目の前の光景の素晴らしさを息子と語り合いたいなのに、さっき「すごいね!!」と言ったあとに、「太陽が出たら起こしてね」と仮眠に突入してしまった……。

    IMG_0416

    もうすぐ太陽が顔を出す、という瞬間を待たずに、下山する人がちらほら出てきた。あれ? タイの人にとっては、ご来光はさほど重要じゃなかった!?

    一方、先ほどの開けた場所で、印象的な崖といっしょに雲海が見える位置で撮影をしていた夫の周囲でも、やはり日の出前に帰る人がいたらしい。

    IMG_0467

    太陽が顔を出すのを見届けてから、私たちもここを後にすることにした。明るくなって足元がよく見えるようになったのはうれしいが、実は地面が滑りやすく、登り以上に気をつけなければいけなかった。雲海を横目に下山、という考えが甘かったことを知る。

    息子は、頂上で声をかけられて、いっしょに記念撮影をしたタイの女性と手をつなぎながら、760メートルの登山道をこともなげに、下っていった。その背中を見ながら、思い描いたような感動的な言葉は聞けなくても、いっしょにこの絶景を堪能できてよかったと、しみじみ思うのだった。

    ◎文=旅音(たびおと)
    カメラマン(林澄里)、ライター(林加奈子)のふたりによる、旅にまつわるさまざまな仕事を手がける夫婦ユニット。単行本や雑誌の撮影・執筆、トークイベント出演など、活動は多岐にわたる。近年は息子といっしょに海外へ出かけるのが恒例行事に。著書に『インドホリック』(SPACE SHOWER BOOKS)、『中南米スイッチ』(新紀元社)。
    http://tabioto.com

    NEW ARTICLES

    『 海外の旅 』新着編集部記事

    ヒマラヤツーリングで直面したトイレ&お風呂問題【38歳女芸人・橋爪ヨウコの爆夢旅その6】

    2024.04.19

    カリフォルニアの砂漠に花が咲く「スーパーブルーム」は再来するか…2冬連続大雨で高まる期待

    2024.04.18

    オーストリアで最も急勾配なラック式シャーフベルク登山鉄道と絶景山歩きの乗り鉄旅

    2024.04.15

    サファリ観光でもそう出会えない絶滅危惧種と贅沢な時間を!アフリカ・タンザニア秘境のワイルドな旅

    2024.04.11

    湖畔の移りゆく季節の風景を感じる公園「グリーン・レイク・パーク」【アメリカ西海岸・シアトルで絶景街ハイク(2)】

    2024.04.09

    工場跡の廃墟がまるでアート!観光にもおすすめのガスワークス・パーク【アメリカ西海岸・シアトルで絶景街ハイク(1)】

    2024.04.08

    探検家・フンボルトも絶賛!ドイツで最も水の綺麗なクーニッヒス湖(ケーニヒス湖)で優雅なひと時を

    2024.04.07

    トロッコ列車で鉱山探検!山歩きだけじゃない、子供も大人も大興奮のイタリア「南チロル地方」のアクティビティとは

    2024.04.06