https://www.bepal.net No.1アウトドア情報誌「ビーパル」が運営する公式情報メディア。おすすめのキャンプ場、キャンプ道具から、キャンピングカー、焚き火のコツ、野外料理、登山、自転車、サステイナブルな生活、DIY、防災の心得、フェス情報まで、自然と人生を楽しむための情報を毎日お届けします。小学館運営の公式サイトです。 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル Sun, 16 Nov 2025 14:02:51 +0000 https://www.bepal.net/wp-content/themes/bepal/assets/img/common/sitetitle.png 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル https://www.bepal.net <![CDATA[2色から選べる! 2026年の『BE-PAL』特製ダイアリーが完成。薄い本革カバーもどうぞ]]> https://www.bepal.net/archives/599932

野外で使いやすいダイアリーとカバー

村上康成さんのイラストが表紙を飾る

まずは「トラベラーズダイアリー 2026」から紹介しよう。表紙は今年も絵本作家の村上康成さんが担当。ヤシの木とウミガメという南国風の絵柄が旅心をくすぐる。例年は1色のみだが、今回は特別に2色を用意。サンゴ礁の海の色を思わせる「グリーン」か、水平線に沈む夕日を思わせる「ピンク」か……。存分に悩んでください。

グリーンの表紙。
グリーンの裏表紙。
ピンクの表紙。
ピンクの裏表紙。

立ったまま記入しやすい厚紙の表紙

仕様については例年どおりで、形状はポケットやポーチに収めやすい縦長。表紙はテーブルがなくても立ったまま記入しやすい厚い紙。まさにトラベラーのための手帳といえる。ページ構成は、前半は見開き1か月のダイアリー、後半は方眼のメモページが付く。スピンが2本付いているので、ダイアリーと方眼それぞれに挟んでおくことができる。

本革だけど薄くて軽いカバー

続いて「トラベラーズダイアリーカバー」をご紹介。素材は牛革だが、革を限りなく薄く漉(す)くことで、本革とは思えないほどコンパクトかつ軽量に仕上がっている。表面は汚れや傷が付きにくい型押し加工だから、野外で使うときも安心。ポリエステルの内張りを貼っているから滑りがよく、カード類の出し入れはスムーズにできる。「トラベラーズダイアリー」がぴったり収まるのは言うまでもない。このセットで2026年もよい旅を!

厚さ0.8cm。ペン差しも付いている。
表面の斜めに細かい線が入った型押しで、上品な印象。右下に焚き火の刻印。スピンは2本付き。色は2色で、これはブラウン。
グリーン
内張りは迷彩柄。カードポケットは窓付きで指で押し出しやすい。あおりポケットは領収書の整理などに便利。紙幣も収まる。

『BE-PAL』ステッカーをプレゼント

「トラベラーズダイアリーカバー」を購入してくれた方には、もれなく『BE-PAL』オリジナルステッカーをプレゼントします。耐候性があるので、車のほか野外で使う道具に貼ることができます。

※この商品は[通販サイト]「小学館百貨店」で購入できます。

トラベラーズダイアリー 2026/BE-PAL OUTDOOR PRODUCTS

1,650円(税込み)

https://lifetunes-mall.jp/shop/g/gA5551200110

トラベラーズダイアリーカバー/BE-PAL OUTDOOR PRODUCTS

9,900円(税込み)

https://lifetunes-mall.jp/shop/g/gA5511200120

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BE-PAL Sun, 16 Nov 2025 10:00:00 +0900
<![CDATA[超濃厚!「金のごまだれ」で時短・簡単メスティンホイル焼きを作ってみた]]> https://www.bepal.net/archives/609038

[toc]

リニューアルした「金のごまだれ」とは

ミツカン「金のごまだれ」のボトル
カロリーを50%カットしたカロリーハーフバージョンもある。

「金のごまだれ」は希少な「金ごま」を使用し、すりごま・ねりごま・いりごまの3種を組み合わせてコクと香りを引き立てたもの。「ごま好きも ごまんぞくの ごま感へ」をテーマにし、前述の通りリニューアルを実施。これまで以上にごまのコクと風味、さらに濃厚感がアップしているとのことです。

ミツカン「金のごまだれ」のテクスチャ
ごまに包まれたような味わいが楽しめる。

味見をしてみると、確かに濃厚な口当たりの中に香りが広がって、ごまがごまんと押し寄せてくるような味わい。つけだれやドレッシングとしておすすめなのはもちろん、肉や魚、野菜とも相性バツグン。普段のお料理だけでなく、キャンプ飯のアレンジの幅も広がりそうな風味に仕上がっています。

「金のごまだれ」で作る、鮭ときのこのメスティンホイル焼きのレシピ

ミツカン「金のごまだれ」で作る鮭ときのこのメスティンホイル焼きの材料
こちらが今回使用した材料。

材料(1人分(レギュラーメスティン1個分))

  • 鮭(切り身) 1切れ(約80g)
  • しめじ 1/2株(約70g)
  • 玉ねぎ 1/4個(約70g)
  • 塩コショウ 少々
  • 酒 大さじ1
  • ミツカン「金のごまだれ」 大さじ1
  • 無塩バター 5g
  • 水 適量
  • しょうゆ 小さじ1
  • 粗挽き黒こしょう 適量

今回ご紹介するのは、濃厚なごまの風味を生かした簡単ホイル焼き。アレンジもしやすいので、ぜひお好みの野菜やきのこでお作りください。

作り方

しめじは手でほぐす
根元のおがくずは指で払い落とす。

まずは、しめじを手でほぐしましょう。ちなみに、きのこはえのきや舞茸で作るのもおすすめです。

玉ねぎは薄切りにする
今回は繊維に沿って切り、食感も楽しめる。

続いて、玉ねぎは芯を取り除いて薄切りにしましょう。

鮭は塩コショウを振る
表面の水分はぽんぽんと叩いてキッチンペーパーで拭いておく。

さらに、鮭は両面に塩コショウを振りましょう。下味を付けておけば、味がグッと引き締まります。

メスティンにアルミホイルをセットする
口を閉じやすくするため長めに出しておく。

メスティンにアルミホイルをセットしたら玉ねぎ、しめじの2/3ほど、鮭の順に乗せ、さらに残りのしめじを鮭の周りに並べましょう。

具材をアルミホイルに入れる
分量通りなら丁度収まるくらい。
「金のごまだれ」で味付けする
ごま好きの方は大さじ2~3ほどに増やしてもOK。

全体に酒を回しかけたら無塩バターを乗せ、さらに「金のごまだれ」をかけて、アルミホイルを閉じて端に隙間を作り、水を注ぎます。

メスティンに水を注ぐ
水は浸水しないよう50~100mlで調節。
弱火で加熱する
水が無くなってしまわないよう弱めの火力で。

フタをして火にかけ、ふつふつしてきたら弱火にし、10分ほど加熱しましょう。

鮭に火が通っていたら火から下ろす
開けた瞬間のごまの風味が凄い!

フタを取ってアルミホイルを開けてみて、鮭に火が通っていれば火から下ろします。

ミツカン「金のごまだれ」で作る鮭ときのこのメスティンホイル焼き
粗挽き黒こしょうでワイルドな風味をプラス。

仕上げにしょうゆを垂らし、粗挽き黒こしょうをちらして完成です!

ミツカン「金のごまだれ」で作る鮭ときのこのメスティンホイル焼き
底に溜まったスープも美味しい。

一口食べてみると、鮭のホクホク食感に、ごまの香りとコク、しめじと玉ねぎの旨みが絡んで濃厚かつ深みのある味わい。さらに、バターと粗挽き黒こしょうが程よいアクセントになっていてお箸が止まりません。具材やごまの風味が引き立っている上にほっこり優しい食べごたえで、まさにお腹も心もごまんぞくなホイル焼きに仕上がっています。

「金のごまだれ」でいろいろなキャンプ飯をごま風味にアレンジ!

紹介した通り、リニューアルした「金のごまだれ」は合わせる食材を選ばず、どんなメニューも簡単にごま風味に仕上げることが可能。コクのある味わいは秋冬の鍋・スープレシピはもちろん、温かい麺レシピとの相性もバツグンです。ぜひいろいろなレシピに「金のごまだれ」を回しかけ、濃厚感がアップしたごま感を楽しんでください!

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BE-PAL Sun, 16 Nov 2025 09:00:00 +0900
<![CDATA[ルーツを知ると国産アウトドアギアがもっと愛おしくなる!ものづくりの聖地・燕三条の工場を探訪]]> https://www.bepal.net/archives/610895

10月28・29日、多くのアウトドアメーカーが誕生した新潟県・燕三条で、地元ブランドを中心に日本ブランドが集結する「JAPAN OUTDOOR GEAR SUMMIT 2025」が開催された。

スノーピーク、キャプテンスタッグ、ユニフレーム、モチヅキ、ベルモントらが加盟する「新潟県アウトドア協会」が主催する展示会で今回が初開催。

9月、10月はイベントや展示会が多いが、この会場で新作を初披露するメーカーもあり、全国のバイヤーが注目するイベントだ。

しかも会場はものづくりの聖地である燕三条エリア。希望者には工場や史料館を見学するバスツアーも用意されていた。

コースは次の通り。燕市産業史料館で歴史に触れ、カマキリ印のKanenoriで知られる五十嵐刃物で現代の刃物作りを見学。そして三条鍛冶道場で和釘作り体験。金属加工の奥深さがわかるコースだ。

齋藤優介さん。現在は産業史料文化総合研究室室長

案内人は元燕市産業史料館の名物学芸員、齋藤優介さん。
鮮やかな語り口でわかりやすく案内してくれたので、その一端をご紹介。

近くて遠いライバル、燕VS三条

鉈や園芸用の刈込鋏を製造する五十嵐刃物。伝統技術を現代風に取り入れて、鍛造から組み立て、仕上げまで行っている(写真提供・JAPAN OUTDOOR GEAR SUMMIT)

燕三条エリアには金属加工を中心に4000社もの工場が点在している。工業団地には大規模な工場が並ぶが、大半が研磨や絞り加工、溶接など高度な技術をもつ小規模な工場だ。エリアには鋼材をまとめて購入し、必要な工場に卸売りする材料屋もある。

メーカー内で完結するものもあるが、燕三条エリア全体でひとつの製品を作り上げるというシステムが確立されているのだ。

1本ずつ型抜き。同じ形になるので効率がいい。五十嵐刃物にて(写真提供・JAPAN OUTDOOR GEAR SUMMIT)

おもしろいのは三条と燕では十八番が異なるということ。

・三条=打刃物、鉄製品
・燕=抜き刃物、ステンレス製品

もともと燕市と三条市の境界である燕三条駅周辺は、信濃川とその分流である中之口川に挟まれたでっかい中洲状の土地で、いわゆる氾濫平野。すぐそばには五十嵐川も流れている。

たびたび氾濫して稲作がままならない住民を救済しようと、江戸時代初期の代官が副業を奨励した。それが江戸の鍛冶職人を招いてはじめた三条の和釘作りだ。

真っ赤になった鉄をリズムよくたたいて四角い断面に整える(三条鍛冶道場)

会津から三条へ流れこむ五十嵐川を伝って木炭が運び込まれ、北前船で出雲崎に届いた鉄が信濃川を通ってやってくる。和釘の技術を農具や工具などの刃物作りに生かし、信濃川で全国に流通させる。こうして三条鍛冶の名が広まっていった。

洪水を引き起こす悩みの種である大河川だが、燃料と材料、流通の要となるのだから何が幸いするかわからない。

燕市産業史料館に展示されているスプーンの製造過程

対岸の燕は当初、三条の下請け状態だったが、江戸中期に弥彦山の銅が発見されたことから鎚起銅器の道を進むことになる。銅は高温にしなくてもたたいて加工できる。繊細な装飾技術を磨き、これが洋食器作りに応用されていったのだ。

国道289号で信濃川から燕三条駅を通り抜け、中之口川までの距離は約3km。歩いて1時間もかからない距離だがぐるりと迂回するので当時の行き来は1日仕事。

同じ金属加工の町でも発展の過程が異なったというわけ。近くて遠いライバルだが、今では鉄製品を極める三条、新しい技術で幅を広げる燕が協力して「金属加工なら燕三条」というブランド化に成功した。

現代の刃物作りも最終的に必要なのは職人のカン

左から鉈の刃が作られる過程

五十嵐刃物で製造工程を見学させてもらった。鋼と軟鉄を重ねたものをたたいてベースを作り、型で抜いてから刃をつける。

力が必要なところは機械が行うこともあり、昔ながらの鍛造よりもスピーディに均一な製品を作れる。

この時点ではまだ刃が付いていない

型抜きの後、柄を伸ばし、焼き入れと焼き戻しを行い仕上げていく。刃物作りでは温度が肝心。温度が低すぎても熱が入りすぎても欠けたり折れたりしやすい刃になるという。暑くて寒い新潟では管理が大変そうだ。

刃付けや調整など、最終的な仕上げは職人による手作業で行われる。日本の刃物がよく切れる、研げば切れ味が戻る“一生もの”なのはこの丁寧な作業を経ているため。

今回見学させてもらったのは鉈作りだが、鋏ではより繊細。かみ合わせが悪いとすぐ切れなくなる。五十嵐刃物の看板は鉈と園芸用刈り込み鋏というから、技術力の高さをうかがえる。

和釘作りで鍛冶の難しさを実感

編集部小川が道場破り!?

三条市の図書館等複合施設まちやまに併設している三条鍛冶道場は、五寸釘のペーパーナイフ作り、和釘作り、包丁研ぎを体験できる話題の施設。3名以内なら予約不要で、鍛冶職人の技術を間近で見られるのがうれしい。

和釘作りは、四角い鉄棒の頭を直角に曲げ、先端のみ細くする。ほぼ直線なので角棒を使えば簡単にできそうだが……。

お手本の和釘は頭となる短辺が山型に仕上げられている。板に打ち込んだときに美しく見えるための工夫らしいが、体験ではそこまではできない。断面を四角いままにするのが最大のポイントだ。

1本は先生といっしょに作り、もう1本は最初から自分でたたく。

台に棒を置いたままたたけばいいのに、つい棒を台から浮かしてたたくので曲がってしまう。断面が丸くなったり大きくゆがむと和釘とはいえないそうだ。

鉄がオレンジ色になるまで熱する。熱しすぎると溶けるし、温度が上がっていないとすぐに冷めて形を作れない。

頭を曲げたら、真上からもたたいて直角にする。このさじ加減も難しい。

完成。小さなペグとして使えそう

最終的に先生が微調整を行うのでそれなりのものができるわけだが、やはり先生のお手本と比べると段違い。
均一に仕上げることのなんと難しいことか。

燕三条の伝統を感じるアウトドアギア

鉈や斧といった山林道具、調理用の刃物が脈々と作り続けられている一方、和釘の頭を切る喰切(ニッパー)が爪切りに、灰ならしをベースにくぼみをつけてフォークやスプーンを作るなど、時代とともに燕三条エリアで作られる製品はバリエーションが広まった。

ケトルのヒントになった水差し(燕市産業史料館)

アウトドア目線で言えば、水差しにつるをつけたものが焚き火にかけるケトルになったのは有名な話。
鍛造ペグも、和釘の技術を用いた製品だ。

「JAPAN OUTDOOR GEAR SUMMIT 2025」会場に戻り、燕三条らしさを感じる製品を探してみた。

ユニフレーム「UF ダマスカス」シリーズ(写真提供・OUTDOOR GEAR SUMMIT)

ユニフレームはダマスカス模様が美しい高級包丁を発表。限定店でしか手に入らない&数量限定品というレアものだ。165mmの三徳包丁(1万9800円)と135mmのペティナイフ(1万5400円)で牛革シース付属。キャンプへの持ち運びもできる。2026年発売予定。

9w.「ステンレスプレート 3PCS」

9w.(クオウ)の新作は、風に飛ばされることのないエレガントなステンレスの皿。スタッキングできる皿は多いけれど、サイズ違いかつリム皿なのは珍しい。

リム皿は持ちやすく、料理を引き立てる効果あり。大皿は深めなので料理がこぼれにくいのも実用的だ。これらをピタッと重ねられるのは技術力あってこそ。3つセットで8800円。

これで黒いプレートを作れないか聞いたところ、価格が跳ね上がるので今のところ製品化はしていないそう。残念。

ラルファ「チタンダブルマグ450」

極薄軽量なのに保温性が高いというラルファのチタン製ダブルマグが、旧モデルより5gほど軽くなった。軽量化を極めると使いづらくなるが、こちらの製品はハンドルが太くなって持ちやすい。ぐらつきがなくなり安定感も高まっている。

SSCamp!「ソロキャスト16 4点セット」

鍛冶で知られる三条だが、室町時代には鋳物師たちが活躍していたと言われており、鋳物も三条の伝統だ。

鋳物ブランド、UNILLOYのアウトドアシリーズであるSSCamp!の製品は鋳物とは思えない軽さがウリ。「ソロキャスト16 4点セット」は、すべてあわせて1.42kgだ。

燕エリアで歴史と技術に触れよう

歴史に触れて製造現場を見学。そしてちょっとだけ鍛造体験をすると製品の見方が変わる。

今回訪れた五十嵐刃物は見学を行っていないが、燕三条エリアにはオープンファクトリーをもつメーカーもある。これからの季節はスノースポーツ目当てに新潟を訪れる人もいるだろう。近くによったら資料館と工場見学、鍛造体験の時間を確保してはどうだろう。

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BE-PAL Sun, 16 Nov 2025 08:00:00 +0900
<![CDATA[ネイチャーライフのヒントが見つかる!魅力的な新作映画をご紹介!]]> https://www.bepal.net/archives/610237

CINEMA 01

行きづまった脚本家がひとり、雪国へ向かう旅

『旅と日々』

(配給:ビターズ・エンド)
●監督・脚本/三宅 唱 
●原作/つげ義春「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」 
●出演/シム・ウンギョン、堤真一、河合優実、髙田万作、佐野史郎ほか 
●TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国公開中

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© 2025『旅と日々』製作委員会

夏の海辺。ぼんやり佇む夏男は、ふらりと現われた若い女と出会う。「何もしたくなくて」という女ととりとめもなく話したり、みつ豆を食べたり。やがて、台風が近づく荒れた海で泳ぎ始める──。そんな作品のシナリオを書いた脚本家の李は自作の上映後、思い立って旅に出る。雪深い北国へ向かい、山の上の、崩れそうな古民家の宿にたどり着く。宿をひとりで営むのは、無口なべん造。ある夜、「錦鯉のいる池を見にいくか」と李を連れ出す……。

『ケイコ 目を澄ませて』『夜明けのすべて』で注目を集めた三宅唱監督が、つげ義春の漫画を実写映画化。夏の海辺と雪の山里、映画の中と日常の延長にある一人旅。そんな対照的なような、地続きなような感覚が続く。「言葉の檻の中にいる」と感じる李が、言葉から離れようとする一人旅を体感するよう。通底するのは、故郷を離れて以来、旅の途中にいるような孤独。饒舌な静寂を味わう89分。

CINEMA 02

皮肉屋の英国人とペンギンが奇跡の出会い

『ペンギン・レッスン』

(配給:ロングライド)
●監督/ピーター・カッタネオ 
●脚本/ジェフ・ポープ 
●原作/トム・ミシェル「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」 ●出演/スティーヴ・クーガン、ジョナサン・プライスほか 
●12/5~新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

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© 2024 NOSTROMO PRODUCTION STUDIOS S.L; NOSTROMO PICTURES CANARIAS S.L; PENGUIN LESSONS, LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

1976年軍事政権下のアルゼンチン。英語教師として名門寄宿学校に赴任したトム。混乱する社会、やりにくい生徒。気晴らしに出かけた旅先で美女に遭遇、小さな下心から重油まみれで瀕死のペンギンを救う。彼女にはフラれ、このペンギンどーする!? 不思議に懐くペンギンと、奇妙な同居生活が始まる──。
 
実話を基に、『フル・モンティ』の監督が映画化。無垢なペンギンが、傷を抱えた教師や凝り固まった生徒の心を揺り動かす。ペンギンの演技力に釘づけ!

CINEMA 03

世界的登山家の実話を基にした物語

『てっぺんの向こうにあなたがいる』

(配給:キノフィルムズ)
●監督/阪本順治 
●脚本/坂口理子 
●出演/吉永小百合、のん、木村文乃、若葉竜也、天海祐希、佐藤浩市ほか 
●TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中

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©2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会

女性として、世界初のエベレスト登頂を成し遂げた多部純子。彼女がてっぺんの先に見たものとは?
『北のカナリアたち』の監督と再び組んだ、吉永小百合124本目となる作品。ケタ外れの偉業を成すパワーの源は、見たことのない景色を見たい! というシンプルな思い。その衝動へ忠実に前へ進む純子と、それを支える夫婦愛と友情。人を巻き込んで力にする、その腕力もエベレスト級!

CINEMA 04

哀しみと美しい涙と、中国残留孤児の今

『名無しの子』

(配給:ワノユメ)
●監督/竹内 亮 
●「2025中国ドキュメンタリー映画祭In Japan」で上映
 11/7~20 角川シネマ有楽町にて開催

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©『中国ドキュメンタリー映画祭In Japan』組織委員会/ワノユメ  

第二次世界大戦末期。旧満州に取り残され、国籍を失った数万人の子供。彼らを我が子として育てた中国の養父母たちがいた──。
 
残留孤児とその家族百人を取材したドキュメンタリー。監督は中国在住のインフルエンサーで、昨年『再会長江』を発表した竹内亮。戦争という運命に翻弄された〝名無しの子”、言葉を失う過酷な人生とその先にある希望と。これもまた、リアルな中国の今。

※構成/浅見祥子

(BE-PAL 2025年12月号より)

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BE-PAL Sun, 16 Nov 2025 03:00:00 +0900
<![CDATA[アオリイカを釣りにカヤックで沖に出動!「ティップランエギング」を試してみた!]]> https://www.bepal.net/archives/608321

「カヤック×ティップランエギング」に挑戦

アオリイカを狙うエギングには、主に2つのスタイルがあるのをご存じでしょうか?岸からの釣り(おかっぱり)で行われる一般的なエギングは、エギをキャスト(投げること)して遠方からアオリイカを誘い出す横の釣りです。対して船釣りで主流となっているのはティップランエギングと呼ばれるスタイルで、おっかぱり用よりも重量のあるエギを沈めて行う縦の釣りとなります。

今回は、そんなティップランエギングをカヤックから行うことにしました。

雨からのスタート

雨のカヤックフィッシング
この日は釣り仲間とともに3人でのカヤックフィッシング。

出艇場所に到着してみると、天気予報で覚悟はしていたものの、あいにくの雨模様でした。雨だけでなく万が一雷が発生すると、避雷針の代わりになるものが何もない沖合いでポツンと浮かぶカヤックは大変危険です。雷はない予報でしたが、ひとまず出艇場所から大きく離れずに、すぐに帰着できる距離でティップランエギングを始めることにしました。

水深10mもない浅場で魚探(魚群探知機)に反応もありませんでしたが、投入したエギをシャクって(ロッドを上下に動かしてルアーをアピールする動作)風任せでカヤック流していると……エギをグッと掴む感触が手元に伝わるとともにロッドのティップ(先端部)が曲がり込み、アオリイカが食いつきました! 特に魚探に反応が出ていたわけではなく釣れたことに少々驚きましたが、1匹で放浪していたアオリイカが食いついたのでしょうか?。

さっそくアオリイカが釣れる!

アオリイカ
10月の日本海側では良型といえるサイズ。

ちなみに、おかっぱりよりも遥かに重量のあるエギを使用するティップランエギングは、ラインに強いテンションがかかり続け、それによりロッドのティップは常にわずかに曲がり込んだ状態になります。アオリイカがエギを掴んで後退することでティップがさらに曲がり込んだり、逆に前進してくることでラインテンションが抜けてティップが上に振れたりといった具合に、アオリイカのアタリを視覚的に見極めることができます。

ティップの動作(ラン)でアタリを捉えることから、ティップランエギングというわけです。

雨があがり沖合いへ

魚群探知機
平坦な海底付近に何らかの群れがいる。

予報通り雨があがったタイミングで、少し沖合いの水深15m~20m前後の海域まで向かってみることにしました。アオリイカは根(海底の岩礁帯など)の周辺を好むため、魚探に海底地形の変化が映るポイントを探して回りますが、どこも平坦で砂地と思われる地形ばかりです。アオリイカが不振に終わることも想定し、ワラサやブリを狙うジギングタックルも持ち合わせていたのですが、狙いは1本に絞ることが好釣果を出すコツと考えています。

そんななか、魚探に何らかの反応が映り、その正体がアオリイカか不明ですが、エギングで誘い出してみることにします。

立て続けに釣れるアオリイカ!

曲がり込むロッド
アオリイカ独特の引きが楽しめた。

20mの水深の底までエギを沈めて5回ほどシャクった後漂わせていると、またもやティップがグッと曲がり込みアオリイカが食いつきました! 魚探に映った反応はアオリイカそのものではなくベイト(小魚など)の可能性もありますが、アオリイカが釣れてくれたのでエギングをして正解だったようです。釣れたアオリイカのやり取りや締め作業としているうちにカヤックが流されるため、ひと段落したらGPSを頼りに釣れたスポットまで漕いで戻り、再びエギを投入します。

アオリイカ
釣れた直後のアオリイカの模様は様々で興味深い。

エギを沈めている途中でフッとラインの放出が止まったことで咄嗟に体が反応し、アワセてみると、またもやアオリイカが食いついていました!

カヤックフィッシング
レーザーのように噴射されたイカ墨を顔に食らってしまった。

シャクることでエギをアオリイカにアピールするテクニックが主流となっているエギングですが、ただ沈めているだけで食いついてくるとは、かなり活性(捕食行動などへの魚のやる気)が高いと見受けられます。

昼前で上がることに

アオリイカ
15杯の釣果となった。

この後もアオリイカは釣れ続け、エギをグッと掴むようなアタリ、フッとラインテンションが抜けるアタリ、ラインの放出が止まったり加速したりと、ありとあらゆるアオリイカのアタリがありました。ティップランエギングの初心者ながら、大変良い経験をすることができました。

そして、この日は釣り仲間との釣行ということもあり、釣りを終えたあとの食事と反省会は欠かせません。釣りを続ければもっと釣果を伸ばせたと思いますが、昼前に上がって片付けを済ませて近所の飲食店に向かうことにしました。

カヤックフィッシングの魅力

今回、釣りを始めた直後は雨に打たれながらの釣りでしたが、むしろ独特の静けさと雨音に癒された釣りとなりました。釣果の期待がおかっぱりよりも大きいだけでなく、混雑を回避して釣りを行えるカヤックフィッシング、いかがですか?

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BE-PAL Sun, 16 Nov 2025 01:00:00 +0900