大物を求めて移動を繰り返す。そういえば、この前『イワシの大群』を見て感動したと書いたが、あれはそれほど珍しいことではないらしい。なぜなら、あれからも結構な頻度で、肉眼で確認できるほどのイワシの群れと遭遇したからだ(春になるとイワシが増える)。エンジン付きボードだと逃げるのかもしれないが、カヤックだと平気ですぐそばを通過していく。そんな光景が見られるのもカヤックの魅力かも。
カサゴと遊んでいる間に時間だけが過ぎていき、気がつけばお昼をすぎていた。そしてこの日最後となるポイントで大物への望みにかける。すると、グイグイと竿をまげるこの日最大のアタリが。リールを巻くと、なかなかの引き。ようやく少しましなのが来たかと喜んだのだが、あがってきたのは、まぁまぁサイズのメバル。
結局、この魚が最後となった。一応、魚は釣れたが、なんだか消化不良の釣行となった。うーん、なんとか次回は大きな魚をゲットしたいが、思い通りにいかないのも、また釣りの面白さかな。
連載【漕いで、釣って、食べて】カヤックフィッシング奮闘記 バックナンバーは『コチラ』から
穴澤 賢(あなざわまさる)
1971年大阪生まれ。2005年7月から愛犬との暮らしを綴ったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイ、コラムなどを執筆するようになる。著書に「またね、富士丸。(集英社文庫)」、「明日もいっしょにおきようね(草思社)」、「また、犬と暮らして(世界文化社)」、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック「Another Side Of Music」(ワーナーミュージック・ジャパン)などがある。株式会社デロリアンズ代表。Blog:Another Days
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