世界を震撼させた「スノーピーク」の最軽量キャンプ用バーナーは、いかにして生まれたのか? | BE-PAL - Part 2

世界を震撼させた「スノーピーク」の最軽量キャンプ用バーナーは、いかにして生まれたのか?

2017.03.27

それから山井さんは横山さんのお店を何度も訪ね、アドバイスを会社に持ち帰り、実際に製品として展開していった。

1994年、山井さんは密かに自分の中にあたためておいたビッグプロジェクトを横山さんに持ちかける。
「燃焼器具を作りたい!」

横山さんはこれまで燃焼器具の製作に携わったこともなければ、金属製のギアを手がけたこともない。いわば、金属製ギアについてはド素人。ストーブの専門メーカーに製作を依頼するという手もあったが、山井さんはあえて横山さんにかけてみた。ギアに穴があきそうなくらい「モノを見つめる目」に社運を託してみたいと思ったのだ。それはスノーピークという会社の垣根を飛び越え、個人としての強い想いだった。そしてものづくりのパートナーとしてふたりの大挑戦がスタートした。

 
「ぼくらは最後発だ。だから世界一のストーブを作らなければ意味がない」が合い言葉だった。

手に入るストーブをすべて入手し、分解し、基礎研究を重ねた。設計図を描き、燕三条の金物職人に試作部品を作ってもらい、自分の目で炎を見て、温度を測る。地味で根気のいる作業を何百回と繰り返した。

「不安? なかったですよ。未知の世界へ入っていく怖さよりも武者震いする感じでした」

横山さんは時間や家庭、すべてを顧みず研究室にこもった。ただ『美しく、使える世界一のモノ』をめざして人生を突っ走った。アイデアが煮詰まったときは山井さんに電話をし、深夜12時からふたりだけで議論をすることもたびたび。社長と社員としてではなく、ものづくり人として切磋琢磨する日々だった。

しかし、目標の開発期間2年を過ぎてもカタチにならず、焦りだけが募っていった。

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