高知家エクストリームトラベル社主催「目指せ狩りガール! 大自然のなかで野生動物を知り、食す。」の2日目は、シカの毛皮を使ったストラップづくりに挑戦!!
試行錯誤を重ねて考えた、オリジナルのストラップづくりを伝授。野尻さんはこのストラップの製作&販売もしている。
「いただいた命は肉、皮、骨や牙など、すべて活かしたい。そこで思いつたのが、シカの毛皮を使ったこのストラップです。毛皮にはシカの冬毛を使っています。毛が長くて密でしょう? 夏毛は短いので。それから、芯の部分は猟師さんから分けてもらった、使用済みの薬きょうです。薬きょうは口径が一定なので、口径に合う革を一度にたくさん裁断できて作業効率がいいし、中が空洞なので、ストラップも取り付けやすいんです。狩猟に関係のある素材をうまく組み合わせることができたので、このアイデアを思い付いたときはすごく嬉しかったですね!」
ちなみにこのストラップ、夏ごろから高知市内の「日曜市」で販売予定とか。
野尻さんは現在、香南市夜須町に古民家を借りて田舎暮らしをしながら、罠猟や投網などの狩猟採取についての技術や知識を学んでいる。投網については、明治時代から浦戸湾で受け継がれている「土佐流投網」継承のために、技術の習得や広報など、積極的に活動をしている。
女子の手際のよさに、「ストラップ作りの仕事が忙しくなったら、手伝ってもらおうかなぁ(笑)」と、野尻さん。
ちなみに、白い斑点がある毛皮がシカの夏毛。右側のこげ茶色の毛皮が冬毛だ。
羽尾大釜荘は、旧小学校を利用した施設で、テント泊、ログハウス泊もできる。居心地のよいカフェもあって、おすすめです!!
羽尾大釜荘
https://www.city.kochi-konan.lg.jp/life/dtl.php?hdnKey=2642
狩りガールツアーで自然の現状や命の現場を見ている方と接し、意見を交わし、「私もいよいよ狩りガールデビュー⁉ いや、無理だ~~」などと自問自答してしまった。
野生動物の肉を食べる、毛皮でクラフトを作る……。狩猟で捕らえた野生動物にはさまざまな活用方法がある。いただいた命を無駄なく利用できる仕組みを作ることは、自然のサイクルの中で、人間が等身大の暮らしを営むことにつながる。何からはじめればいいのか。自分には何ができるのか? そんなことを考えさせられた2日間だった。
『高知家エクストリームトラベル社』では、今回ご紹介したジビエツアーや仁淀ブルーツアーなど、高知の豊かな自然を体感できる、ユニークなツアーを企画しています。
現地ガイドさんだけが知っているヒミツのスポットもてんこ盛りです。高知に行かれる際にはぜひ、スケジュールに組み込んでみてくださいネ!!
http://www.attaka.or.jp/kochi-extreme/
文/松村由美子 撮影/小倉雄一郎