本誌はみ出し情報

九州チャリンコ旅行案内・はみだし編 本誌2004年3月号特集「もういちど自転車少年になりたい!」で紹介しきれなかった、九州の面白い場所、楽しいスポットをご紹介しますよー。 九州地図
1 ブラジリアン住川(福岡・佐賀) 2 シーボルト大塚(長崎) 九州地図
3 国井律子(島原・雲仙) 4 イージーライダー森田(天草) 九州地図
5  山本“自転車操業”修二(人吉) 6 おいどん石田ゆうすけ(鹿児島) 7 ホーボージュン(鹿児島)



1 ブラジリアン住川のおすすめ TOPに戻る
ビーパル編集部きっての自転車好き。最近31歳になったが、いまだ最年少。求む、若手部員!

● 宮田町石炭記念館
 本誌には個人的な想い出を書いてしまいましたが、ここホントおすすめです。廃坑になった小学校の校舎を利用した建物が、古い団地のすみっこに、ひっそりと忘れられたように、たたずんでいます。1階は日本でも屈指の規模をほこった、貝島炭鉱の断面解剖図、炭鉱住宅の模型、石炭を掘るための道具の数々が展示されていますが、最大のおすすめは当時の「卒業アルバム」。年代別に整理されていて、見ているだけで、一遍の歴史小説を読むかのような感慨があります。2階に残されている「教室」には、美しい木製の机が並び、夕暮れの光がさし込む中でイスに腰かけていたら、なんだか泣けてきました。
http://ww71.tiki.ne.jp/~buci/sekitan1.html

● 直方市石炭記念館
 ただ単に、ぼくが炭鉱フェチなだけなのかもしれませんが、ここもよかった。建物の裏手に残されている訓練用の坑道(トンネル)と、圧縮空気式の機関車は必見。炭坑内は、ガスが発生して爆発の危険性が高いため、トロッコを引く機関車は、なんと「空気」で走っていたとは。びっくりであります。
◎福岡県直方市大字直方692-4
TEL:0949−25−2243
http://www.kita-q.com/siru/tanko/s_nogata1.html

● 飯塚直方自転車道
 遠賀川沿いの12.8km。筑豊炭鉱地帯のどまんなかを貫く、気持ちのいいサイクリングロードです。昼間、橋の上からながめると、12月末なのに遠賀川の河岸は緑いっぱいで、気持ちのいい風景でした。あいにくぼくが走ったのは日没後で、しかも昼飯も食わずに走っていたので、最後はバテてほあらひれほれはれ……という感じだったのですが、サイクリングロードだったからこそ、無事、飯塚にたどりつけました。
http://www.mlit.go.jp/road/road/bicycle/road/09/119.html

● 冷水峠
 1826年にはシーボルトも旅し、1970年代後半には『サイクル野郎』の輪太郎・陣太郎も走った由緒あるルート、長崎街道。その道中きっての難所とされるのが、飯塚と太宰府の中間に位置する「冷水峠」です。シーボルトは、人馬が「この細く険しく滑りやすい山道をよじのぼるのは気の毒なことであった」と記しています。飯塚からだらだら登りで、有料道路との分岐をすぎると、玉の汗ふきでる急坂。なんのこれしきっ、と意地で登りきると、峠の頂上に写真のような旧道が残っていました。最高地点の標高は281m。え、たいしたことないって? ……ま、そういう意見もありますね。たぶん初心者コースの峠道です。だけど、この街道筋きっての難所であったことは事実。達成感ありますぜ。

● 武雄温泉のシーボルト湯
 シーボルトが江戸へ登る途中に立ち寄った温泉「殿様湯」に入浴してきました。貸し切りの風呂で、利用料は3800円。武家屋敷風に入り組んだ廊下と階段をくぐりぬけると、10畳ほどのこぢんまりとした湯の部屋が! 湯上がりにのんびりできる控え室もあります。「使節とわれわれは、肥前藩主の浴場で入浴する許可をえた。木製の浴槽で、湯元から湯が運ばれた。その清潔さは驚くほどで、もともと水晶のように透きとおった湯をまえもって馬の尾で作った細かい篩(ふるい)でこすのである」と、シーボルトも絶賛。自転車で旅してたら金かからないので、風呂くらいは贅沢してもよいと思います。


2 シーボルト大塚のおすすめ TOPに戻る
「神保町の新撰組」といわれている気鋭の編集プロダクション「DECO」の副長。
「DECO」のホームページはhttp://www.zdpshop.com/

●日本最初の有料道路「日見峠」
 長崎市街から国道34号線(長崎街道)を西へ5km行くと日見峠に出る。「西の箱根」と呼ばれたこの峠には、新旧4世代の道があり、街道整備の歴史がわかって興味深い。
 一番新しい道は、国道34号線の日見バイパス(平成11年開通)で、2つのトンネルが峠の下を抜けている。クルマの交通量は多いが、最も高低差が少ないので、急いでいるときはココを走るのがよい。これ以前は、大正15年に開通した国道34号線の旧トンネルが使われていた。このトンネルの手前右側から、クルマの通れない細い道が山へ向かっている。登りきると幅10m、長さ50mの切り通しに出る。これが、明治になって荷車を通すために峠を20m削ってつくられた明治新道で、日本最初の有料道路といわれている。
 この切り通しの上に、最も古い、つまり江戸時代から使われていた旧道が残る。舗装はされておらず登山道に近い。自転車は押して歩いた(体力のある人ならMTBで登れるかもしれない)。峠のてっぺんには、小さな鳥居と祠があるほか記念碑はない。峠からは、山の斜面にへばりつく農家と畑が見える。残念ながら長崎市街は見えない。少し下ると関所跡があり、松の木とみかんの木が1本ずつ植わっている。竹林の中をさらに下ると、もとの切り通しに戻る。
 この山道を走る(歩く)と15分、切り通しを走ると15秒。しばし自転車を降りて、山道のほうを体験していただきたい。シーボルトをはじめ江戸時代の偉いさんも、ここでは駕籠を降りて歩いたそうです。


3 国井律子おすすめ TOPに戻る
BE-PAL2004年1月号から表紙で活躍中の旅人系エッセイスト。テレビ東京系『常夏ガール』にも出演中(日曜23:00)。
ホームページはhttp://kuniritsu.com/


●島原の湧き水

 島原の「浜の川湧水」、素敵でした。旧い家々のすき間にあるひなびた洗い場に、食器や洗濯物をかかえた地元のおばちゃんが次々にやってきて、「あらどうも」「寒いわねえ」。夕食用の小魚を洗っているおばちゃんもいました。水の町ならではの、素敵な憩いの場ですね。

●島原名物「六兵衛」
 1972年に島原を襲った大災害「島原大変」ののち、食糧危機におちいった島原で、とある農家の六兵衛さんという人が、サツマイモにヤマイモを加えてウドンにしたのが起源だとか。あっさり薄口の醤油だしにネギをかけていただきます。沖縄そばにもちょっと似ている。お店の名前も「六兵衛」。カウンターの後ろには焼酎のボトルがたくさん並んでいました。こんど島原に来たら、ここで一杯やりたいなあ。
◎「六兵衛」島原市萩原1丁目5916 
TEL:0957-62-2421

●雲仙観光ホテル
 雲仙では、1935年、外国人避暑客向けのホテルとして創業した「雲仙観光ホテル」に宿泊。1泊8,000円〜。スイスの山小屋みたいな素敵なホテルです。
http://www.unzenkankohotel.com


4 イージーライダー森田のおすすめ TOPに戻る
「神保町の新撰組」といわれている気鋭の編集プロダクション「DECO」の一番隊長。
「DECO」のホームページはhttp://www.zdpshop.com/

●通詞島のイルカウォッチング
 通詞島は、熊本県天草下島の五和町に隣接している。
 地元の漁師さんの漁船に乗り込み、イルカ探しに出る。船は小さいのでかなり揺れるし、水しぶきもかなり食らう。日によっては、沖まで出なくても10分たらずで野生のバンドウイルカに遭遇する。手の届きそうなところに数十匹のイルカたちが泳いでいるのを見たら、マジで興奮した。観光的でいまいちかなと思っていたが、まったくそんなことはなかった。
 漁師さんは親切で、イルカに会えるまでどこまででもいってくれる。波の具合によって船が出せないことがあるので、前もって確認すること。料金は、1人2500円(2名から)。
◎イルカウォッチングセンター 
TEL:0969(52)7707

●ソルトファーム
 通詞島は塩作りが盛んで、ソルトファームが何箇所かあり、自由に見学できる。塩のほか、塩を作る過程でとれるミネラルたっぷりの「にがり」がおすすめ。ご飯を炊くときに入れたり、お茶にたらして使う。にがりはおつうじにいいそうだ。通詞島のにがりは、とくに。


5 山本“自転車操業”修二のおすすめ TOPに戻る
創刊当時より自転車の記事を手がけてきたビーパルの自転車番長。ホームページは、www.bike-shu.com

●人吉の『球磨サイクル』
 熊本県人吉市周辺の最新林道情報を収集するため、『球磨サイクル』というショップに立ち寄りました。MTBのほか、オートバイ、ジェットなど遊びに使う乗り物を幅広く扱っているお店です。
 ここでは月に1度、旬の食や風景を巡るサイクリング・イベントを開催していて、遠くは福岡から参加する人がいるほどの人気だそうです。
 今回は、出発前にクライン/アティチュードのタイヤの空気を充填していただき、さらに林道の最新情報も教えてもらいました。「その林道ねえ、平均斜度が8%あるっとよ」と貴重な情報(聞かないほうがよかったとよ…)をいただいたのもこの店です。林道の宝庫・人吉周辺でも舗装化は進むものの、まだまだ眺望の素晴らしい林道が多数あるそうです。
 また、市内の球磨川沿いにはサイクリングロードが整備され、自転車環境が向上しているとか。春の訪れが早い人吉。ぜひ自転車で走ってみてください。

球磨サイクル
http://www.hitoyoshi.ne.jp/kumasan/
球磨川サイクリングロード
http://www.mlit.go.jp/road/road/bicycle/road/09/127.html
人吉観光協会
http://www.hitoyoshi-city.com/pc/pc_index.html
クライン
http://www.kleinjapan.com/


6 おいどん石田ゆうすけのおすすめ TOPに戻る
7年かけて自転車で世界一周。その模様をつづった爆笑放浪記『行かずに死ねるか!』(実業の日本社)が好評発売中。和歌山県白浜市在住。ホームページはhttp://www2.ocn.ne.jp/~yusuke1/

●霧島温泉卿の坂本竜馬銅像
 坂本竜馬の銅像は日本に3つある、ということをご存じだろうか? ひとつは、最も有名な高知の桂浜、ひとつは、京都の円山公園、そしてもうひとつは、ここ、霧島温泉郷の塩浸温泉。寺田屋事件で深手を負った竜馬が、妻のおりょうとともに湯治に来たところ、らしい。一説には、それが日本で最初の新婚旅行とも。もっともマイナーと思われるこの銅像を、ぼくは今回の取材でようやく拝観することができ、これで3つの像にすべて到達! 竜馬ファンとしてワンランクアップしたような気でいる。ちなみに、いつだったか、竜馬像に落書きがされるという事件があったが、それがここの像である。許せん。

●鹿児島市のラーメン屋「呑竜」
 化学調味料を一切使わないラーメンという触れ込みに興味がわき、探し当てた。店内は昭和を思い起こさせるレトロな味わい。スープは豚骨しょうゆ。麺はストレートの細麺。このラーメンがいかに時間と労力をかけて完成に至ったかは、スープを飲めば分かる。あっさりしているが、物足りないという感じがしない。相当に複雑な味である。加えて、ご主人が素敵だった。このスープを作るに及んだ秘話を聞いてほしい。心にジーンと響くものがある。

●京町温泉の宿「あけぼの荘」

 パンフレットにご注目! フェロモンむき出しの女性が湯を浴びている。この女性、数年前まで同宿で働いていたという。今は飲み屋のママさんとのこと。同宿に泊まり、このパンフレットを開けば、あなたの旅に新しいテーマが添えられているはずだ。そう、このママさんを探し求めて、いざ旅立て!(って、これ、ビーパルネタじゃないですね……)


7 ホーボージュンのおすすめ TOPに戻る
「OFF THE ROAD」連載中の放浪ライター。応援メールはjun@hobo.jpまで。
おいっすホーボーっす。そうです。BE-PAL2004年3月号は自転車特集だっつーのに、いきなりシーカヤックで誌面に登場した大ばか者です。でもね……。その自由さがいいんだよチャリンコは。みんなもどうか見習うよーに。
ということで、突然海に漕ぎだしたくなった場合の緊急連絡先をふたつ。

●国民宿舎・レインボー桜島
 記事にも出てきますが、この国民宿舎では初心者や観光客のためのシーカヤック体験や、桜島デイツーリングを行なっています。ガイドをしてくれるのは優しいホテルマンの冨田祐一郎さん。「マリンスポーツはまったく初めて。水泳だってできない……という方でも大歓迎ですよ」とニコニコ顔で約束してくれました。ほら、そこの君!腰引けてないでレッツ・トライ!海抜0メートルから見上げる桜島は、そりゃあ大迫力です。
http://www.town.sakurajima.kagoshima.jp/kankou/onsen/rainbow.htm
鹿児島県鹿児島郡桜島町横山1722-16
TEL:099-293-2323

●かごしまカヤックス
 もっとワイルドに、そして冒険的に海を楽しみたい人は、ぜひ「かごしまカヤックス」の野元尚巳さんにコンタクトをとりましょう。野元さんは全国に名を知られたシーカヤックガイド。アラスカやベーリング海などを漕ぐほか、一昨年には「沖縄〜鹿児島・1000キロ単独漕破」という一大エクスペディションを成功させたスーパーマンです。キャンプツアーが得意で、わがまま満載の個人旅行もコーディネートしてくれますので、冒険心溢れる君は思いっきり頼ってみましょう。
 また野元さんは、オーストラリアツーリングの経験も持つ「熱血チャリンコ野郎」でもあり、県内の絶景サイクリングスポットもたくさんご存じです。僕は「自分で掘って砂蒸し風呂が楽しめるマル秘海岸」を教えてもらちゃいました。むふふ〜。
http://homepage1.nifty.com/k-kayak/
鹿児島県日置郡郡山町厚地466
TEL:099-245-7710

そしてホーボーオススメの宿と温泉と食堂。もったいないけど、教えてあげます。

●ヤングインかごしま
 鹿児島市街の中心部にありながら、素泊まりなんと3500円! そのかわり超狭い! 「宿代に金をかけるぐらいなら、その分美味い焼酎と食い物に散財したいぞ!」という僕の常宿です。
 その名が示す通り、もともとは受験やスポーツ大会で長期滞在する学生のための宿ですが、立地のよさや気楽な雰囲気が評判になり、ツーリングライダーやバックパッカーが利用するようになりました。気さくで面倒見のよいお母さんや、一階の居酒屋「ぼっけもん」がそのまま学生の食堂として使われる教育的配慮(笑)も人気の秘密です。なおこの居酒屋も「一品50円から!」という激安ぶり。熱いぜ! 鹿児島!
◎鹿児島県鹿児島市泉町16ー23
TEL:0992-23-1116

■山川天然砂むし風呂
 県内のいたるところにモウモウと温泉が湧きだしているのが鹿児島ですが、そのワイルドさとユニークさで知られるのが「砂むし風呂」でしょう。
 有名なのは指宿ですが、僕のオススメは、山川町にある町営の山川天然砂むし風呂。こちらはあたりにケバい観光施設がまったくなく、静かでこぢんまりした雰囲気が最高です。また開聞岳の素晴しいシルエットを眺めながらのんびり埋められる(?)のも気に入りました。砂温は冬で約45度。15分も埋まっていると、びっしり汗が拭き出し、カラダの芯からキレイになります。ああ極楽!
http://www.town.yamagawa.lg.jp/end_contents/sunamushi/index.htm
鹿児島県揖宿郡山川町福元3339−3
TEL:0993−35−2669
8:30〜17:00

●枕崎・居酒屋「くいしんぼう」
 枕崎といえば、全国にその名を知られたカツオの漁業基地。350年以上も前からカツオ漁が盛んで、枕崎沖では地元漁船を中心に、多いときには約180隻が操業しています。遠くまで船を出す高知港や清水港に比べて、ここの漁場は港からわずか4、5キロ沖と近いため、高鮮度の状態で出荷され、刺し身用として評価が高いそうです。
 だから僕も「よっしゃあ!今夜はカツオじゃ!」と勇んで町に繰り出しました。
そこで「見事に当てた」のがこちら。新鮮な地魚(……冬だからメヒカリが美味かったなあ)はもちろんですが、工夫に充ち満ちたメニューがどれも絶品で(……豚トロも薩摩揚げも美味かったなあ)、芋焼酎のお湯割り(……やっぱり黒麹が美味かったなあ)がぐいぐい進み、みごとへべれけになりました。
◎鹿児島県枕崎市西本町86
0993-73-1166

鹿児島はどこに行っても熱いハートに満ちています。春なんか待つ必要はありません。さっそく出かけてみてください!

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