アウトドアエッセイ

鉄子の部屋

★第12回 柵原ふれあい鉱山公園・裏ネタ
旧片上鉄道吉ヶ原駅で枕木交換のお手伝い


公園内では古く貴重な車両を数多く動態保存。こちらは昭和の機関車DD13の運転席。帽子を借りて気分はすっかり鉄道員。
 今回は岡山県「柵原ふれあい鉱山公園」に残る旧片上鉄道の廃線跡で、地図にない鉄道に乗ってきました!
 現役時代の片上鉄道は国鉄時代の名車両が走る路線として鉄道ファンからの人気も高く、平成3年の廃線後には有志たちが集まって「片上鉄道保存会」を結成。町の協力を得ながら保存活動を行い、毎月第1日曜日には約300メートルの線路に当時の車両を走らせています。

 その準備を前日からすると聞き、期待いっぱいの鉄心を抱えて岡山県へ。
 三角屋根の木造駅舎を背景に、車両整備や信号機点検などさまざまな作業が行われる中、私も枕木交換のお手伝い(という名の邪魔?)をしてきました。

「15分で終わらせるぞ!」
 という号令の下、作業道具を積んだトロッコを押して古くなった枕木へ。
 まずはツルハシで枕木を取り囲む砂利を掘りおこし、スコップで脇に除けます。バール(釘抜き)で枕木とレールを固定している“犬釘”を抜き、あとは枕木をレールの下から横へ引っ張り出し、新しい枕木と交換するだけ。
 だけなのですが、古い枕木がなかなか抜け出てこない!
 枕木の両サイドに陣取り、片方では枕木を押し、もう片方では枕木を引っ張ります。みんなで汗をかきかき大奮闘。なのに枕木はちっとも動かなーい!
「粘土質の土にガッチリ掴まれとるわ」
「草の根っこもありますけーな」
 ちなみに保存会のメンバーは大阪や広島などさまざまな土地の人で構成されています。
「せーの、よいやさっ!」

 掛け声に合わせて押したり引いたりすること約2時間。ついに枕木をレールの下から引っ張り出すことに成功! やったね。みんな満面の笑顔。変わりの枕木を入れ、砂利でしっかり取り囲み、犬釘を打ってレールと固定。
「よしっ、完成」
展示運転は毎月第1日曜日。200円の「1日会員証」で当日フリー乗車スタイル(小学生以下無料)。写真は流線形の車体が美しいキハ702号。
 ぱちぱちぱち。拍手喝采。
 交換した枕木をしみじみ眺めながら、つい質問。
「この作業を、いつも15分でやっているのですか?」
「いつもはすんなり枕木が出てくるんですよ。急げば15分で交換できます。まさかこんなに時間がかかるとは。この周辺の枕木は手ごわそうだな。今後はどうするかな・・・」

 本誌でも触れていますが、保存会のメンバーは鉄道員ではなく、普段はそれぞれ別の仕事に就いています。作業の指導や安全確認を片上鉄道OBにお願いし、みなさん無報酬の手弁当で保存活動を行っています。

 そう、地図に載っていないこの鉄道の動力は、片上鉄道を好きで、当時の車両をいつまでも走らせていたいという人々の情熱なのです。
 翌日の展示運転では昭和の名車両キハ702号とキハ312号が運行。約300メートルの鉄道旅を楽しんだ後は、帽子や制服を借りて車掌さんを体験(こちらの様子は本誌をご覧ください)。
 廃線後も大切にされ続けている駅舎や線路、古い車両たち。私もほんの少しだけですが、みなさんの情熱活動に仲間入りさせてもらいました(^^)

*今回の裏ネタの写真は片上鉄道保存会のメンバーに撮っていただきました。


まずは作業道具を乗せたトロッコを押し、交換する枕木のもとへ。トロッコは保存会のメンバーが片上鉄道の廃線跡を歩いている時に見つけたものとか。

苦闘の末、2時間以上もかかって枕木をレールの下から引っ張り出しました。レールの下に見える細長い溝がその痕跡。

変わりの枕木を同じくレールの横から入れ、砂利で周りを固めていきます。
最後の仕上げ、枕木にレールを固定するための犬釘打ち。私、何度も狙いを外して枕木を叩いてしまいました。。。手は痛かったけれど、枕木が無事でほっ。 完成! 写真の一番手前に写っているのが今回交換した枕木。この後も真っ暗になるまでさまざまな作業が続きました。


●今月の「ミス・トレ倶楽部」
 JR北海道客室乗務員
谷内慈(たにうちめぐみ)さん

「3月6日、札幌駅南口に『JRタワー』がオープンしました。タワー最上部・地上38階から札幌の町並みや石狩平野を一望できる展望室をはじめ、フランス料理の第一人者である三國清三氏がプロデュースするレストラン、12スクリーンを有するシネマコンプレックスなど楽しいスポットがいっぱいです。ファッションや雑貨、グルメなど約161店舗が並ぶ一大ショッピングモールも登場しました。北海道旅行の折には、ぜひ新しくなった札幌駅へもお越しください」

*札幌−函館「特急北斗」の車内にて。

●ひとり旅自分撮りテク
「夜の列車内で自分撮り」編

 夜行列車をはじめ、夜の鉄道旅も情緒があって私は好きです(眠っていることも多いのですが)。自分が滞在した町を離れる時などに、車窓を流れる小さな明かりをじっと見ていると、旅をしている実感がしみじみわいてきます。
 外は漆黒の闇で、窓に車内と自分の顔が写り、ガラスに顔をつけて町の明かりを見つめる。今回はそんな夜の鉄道旅で自分撮りしてきました。

 こういう場合、ストロボは窓ガラスをピカッと白く光らせてしまうので私は使いません。右手で窓ガラスに寄りかかり、カメラを持った左手でシャッターも押します。ピントは自分ではなく窓ガラスに合わせてみました。明るさが足りなかったり列車の揺れなどで若干ブレたりもしますが、それも鉄道旅ならでは。“走っている列車に揺られながらの旅”という感覚の写真も私は好きです。

 今回の自分撮りもデジタルカメラで撮影。場所は北海道の日高本線。苫小牧−様似を往復し、旅の終わりが近づいたころに撮った写真です。


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