アウトドアエッセイ

泣きむしキャンプ場 カヌー姉妹奮戦記

コギャル時代のカヌー姉妹 ←こんなコギャルが、一夜にしてキャンプ場のオーナーに!?

茨城・栃木県を流れる那珂川沿いに、約22年前に開設した老舗のキャンプ場。ここはカヌーの名所として有名なキャンプ場だ。ここで働くのは、原宿、渋谷で遊びほうけていた元コギャルの姉妹。ピンヒールから地下足袋に、パンツルックからモンペに履き替え、草刈り、薪割り、土嚢積みと、驚天動地の一大変革。この物語は、キャンプ場再建を任された「カヌー姉妹」の、七転八倒の日々を追ったノンフィクションドラマである。

文/松浦 裕子 ・ 写真/茶山 浩

カヌー姉妹

なんだかんだ、キャンプ場ってやる事多くて挫けそうになるけど、私たち今日も頑張ってま〜す!

第4回 カヌー姉妹の始動 驚愕編2

“恐怖”の象徴といえば、なんといっても「八岐大蛇」である。若い人に説明するなら、これは「やまたのおろち」と読み、8本の頭を持った大蛇(怪物)が村人を襲う日本の代表的な神話だ。
 なぜ怖いのかというと、じつはこの話しに出てくる大蛇、絵本にもアニメにもなっているにも関わらず、その蛇の全体像を誰も知らない(キャ〜ッ怖い!)。なぜなら、大蛇の8本の首の付け根部分を描くと、タコやイソギンチャク、ツチノコみたいになっちゃって、どうしてもマヌケに見えてしまう。そのため、絵にするときは、わざと体部分を省略して描いているからだ。
さあ、皆さんも絵に描いてみましょう。8本の頭を持った八岐大蛇、怖く描けますか?
 かつて八岐大蛇の漫画映画に携わったアニメーション映画監督、宮崎駿さんは、こんなことを言っていた。
(以下、本誌記者が一緒に仕事をしていた頃の談)。
「実際に見えるものというのは、じつは怖くない。得体が知れないからこそ恐ろしい…」
 幽霊もテロも死も、見えないから恐怖が募る。怒りも嘘も嫉妬も人を利用する罪悪も、自分自身の間違いが見えないからこそ何度も繰り返し、恐ろしい化け物になる。八岐大蛇は、人間の中に潜む“恐怖”や“不安”の現れ。この怪物と戦うためには、自分自身の弱さや欠点と真剣に対峙するしか方法はない。

         *         *         

 今、押入れの中にいる“恐怖”に立ち向かおうとしているふたりの姉妹も、まさにその心境であった。過去の自分なら、だれかに泣きついて頼むところだが、今のふたりは違った。
「自分の中にある弱さや不安に打ち勝つためには、自らの手でこの襖を開けなければならない…」
 厳しい自然の中での暮らしは、彼女達に、その八岐大蛇の道徳を、しっかりと教えていた。
「いい? 開けるよ」
 シホとレアは手を握り合い、するすると襖の扉を開けた。中を覗くと暗闇の中で赤い目がキラッと光った。
「ヒ〜ッ! やっ、やだ〜っ! 何なのコレ〜っ!」
  中には、体長50cmほどの黒褐色の動物が2匹。鼻にはくっきりと白いラインが見える。ジャコウネコ科の野生動物「ハクビシン」だ。しかもその2匹はただのハクビシンではなかった。襖を開けたにもかかわらず、微動だにせず、じっとこちらを鋭い目で見ている。なぜならそのうちの一匹は、なんと、お産をしている最中だったのである。
(つづく)

火鉢

↑我が家の冬の暖房は、この火鉢。キャンプ場の朝は、炭に火を起こす ところから始まります。寒いし大変だけど、この炭火で焼いて食べるお 餅の美味しさは格別。私達、今、コレにはまってます!


イラスト・・・シホ

イラスト・・・シホ

【2名様にプレゼント・大募集!】
8本の頭を持つ蛇「八岐大蛇」の絵を描いて送ってください。ユニークな絵を描いてくれた人に、 抽選で2名様に、「カヌー姉妹特性軍手」をプレゼント!
宛先は下記まで。どしどしご応募ください。

宛先: 東京都千代田区一ツ橋2−3−1
     小学館BE-PAL編集部 カヌー姉妹係宛

(第5回へ続く)

カヌー姉妹がいる「なかよしキャンプグラウンド」(11月末日まで営業)
茨城県常陸大宮市上伊勢畑5-2
Tel: 0295-55-2310
http://www.h3.dion.ne.jp/~ncg/

カヌー姉妹のプロフィール
シホは昭和56年、レアは昭和61年、3人姉妹の次女、末娘として東京に生まれる。昭和61年冬、父、母とともに茨城県の川沿いにあるキャンプ場に引っ越し生活。だが両親の離婚をきっかけに、再び東京で暮らすことに。母親が東京のジャズ・レストランで働くなか、約4年前、姉妹は家計を助けるためにキャンプ場の再建に乗り出す。

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