アウトドアエッセイ
電動バイク世界一周! 藤原かんいち アフリカ編スタート
排気ガスを出さず、排気音もない。地球環境にやさしいヤマハ「パッソル」に乗って、世界各地で世紀を超えていまを生きる、地球のシンボル「巨木」をたずねる! エコ&スロートラベル。時速20km世界一周の旅!

電動バイクで世界一周中の藤原夫婦が静岡県でテントキャンプ。
一緒にキャンプに参加して旅の話を聞こう!!待ってるよ!!
「電動バイク世界一周ほぼ達成キャンプ会」

●日 時:2008年5月17日(土)〜18日(日) *予約不要。受付開始は初日の午後4時頃から
●場 所:静岡県浜松市(旧春野町)  『秋葉神社下社前キャンプ場』
>>詳しい内容はこちらから



今回の旅の概要


第113回 マレーシア・イポ
バイク天国マレーシア

 2月14日。クアラルンプールの病院。
「…じゃぁ、ギプスを外していいんですね」
「骨はもう大丈夫です。でも、しばらくバンテージは巻いておいてくださいね」
「ありがとうございます! やったぁ!」
  1月6日に左足を骨折してから1ヶ月以上、ヒロコはシャワーも気軽に浴びられず、靴も履けない、不自由な日々が続いていたが、ついにギプスから開放される日が来た。
  嬉しさのあまりクアラルンプールの町を歩き回ると、右足の筋が痛くなってきたという。筋肉の落ちた左足を、右足が変にかばってしまうらしい。無理は禁物。普通に歩けるようになるまで、まだまだ時間がかかりそうだ。
  足のリハビリも兼ね、クアラルンプールには10日間滞在。少しずつだが松葉杖なしでも歩けるようになったので、バイクの旅を本格に再開することにした。
  しかし、まだ重いマジェスティを運転するのは不安だというので、ヒロコが軽いパッソルを運転することにする。これからはどちらがサポート役というのではなく、ふたりの力を合わせて、電動バイク世界一周を無事完結させることを最優先にしよう。

クアラルンプールで泊まっていたブキッ・ビンタン地区は夜遅くまでお祭りのように賑やか。花火も毎日のように上がっていた。
クアラルンプールで泊まっていたブキッ・ビンタン地区は
夜遅くまでお祭りのように賑やか。
花火も毎日のように上がっていた。
  走り出すと幸せな気持ちで胸一杯になる。骨折が判明した時は、この旅はどうなってしまうのか落ち込んだが、いまは2台のバイクで走れるだけで十分。それまでは当たり前だったことが、骨折を境に、夫婦でバイクの旅ができることがとても幸せなことだと思えるようになった。これも骨折のお陰だ。
 マレーシアの旅は快適そのものだった。
  排気量に関係なくバイクで高速道路を走れる上に、通行料が無料なのだ(日本も見習ってくれ〜!)。さらに、一般道路にもバイク専用の走行車線が設けられているので安全、後続車を気にすることなく走れる。これは速度の遅いバイクにはとてもありがたい配慮。これまで40カ国走ってきたが、バイクの環境がこんなに整った国は始めて。マレーシアがこんなに進んでいるとは、正直、予想外だった。
  同時に、何もかもが便利になった。これまでは昼食を食べようと思っても、町の中心まで行かないと食堂がなかったり、気軽に食べられる軽食がなかったり。不便を感じていたがマレーシアに入った途端、小さな食堂があちこちに点在、さらにコンビにまで登場。いつでもどこでも気軽においしいごはんや麺が食べられるようになった。

自然豊かなマレーシアは走っているだけで楽しかった。しかし赤道が近いので、2月だというのに半端じゃなく暑かったぁ〜
自然豊かなマレーシアは走っているだけで楽しかった。
しかし赤道が近いので、2月だというのに
半端じゃなく暑かったぁ〜

町中には小さな屋台が集った場所が必ずあり、そこに行けば麺類、お総菜、焼き鳥、飲み物、フルーツなど…何でも揃っている。
町中には小さな屋台が集った場所が必ずあり、
そこに行けば麺類、お総菜、焼き鳥、飲み物、
フルーツなど…何でも揃っている。

  おいしそうな食堂を見つけては麺をズルズル… コンビニに入っては冷たいジュースをゴクゴク…。ガソリンスタンドやホテルもたくさんあるし、停電の心配もない。
  だがそんな一方で、オーストラリアやアフリカの砂漠地帯のような緊張感がないことに、物足りなさを感じているのも事実だった。
  気がつくと僕たちは鬱蒼とした密林ジャングルに囲まれていた。天高く伸びるヤシの木、シダ類、たわわに実を付けたバナナの木が手の届きそうなところに茂っている。絵に描いたような熱帯の風景だ。日本ではペットショップか動物園にしかいないような色鮮やかな鳥が普通に飛んで行く。
  視線をキョロキョロさせながら走っていると、おおおっ、なんじゃぁ〜 道端に体長50cmもありそうなオオトカゲが、のんきな顔でノッシノッシ歩いているではないか。
「あんなデカイ爬虫類、アフリカでも見たことないぞ…」
  興奮しながらバイクを走らせていると、驚いたことに野生のサルが木の枝にちょこんと腰かけて、おいしそうにパパイヤを食べているではないか。バイクの音に動揺する様子もなく、堂々としている。
「おいおい、ここは、サファリパークか!?」
  バイク天国のマレーシアは、近代的な環境と便利さが豊かな自然がうまく共存している、理想的な国であった。


(114回に続く)

プロフィール
藤原かんいち Kanichi Fujiwara
1961年5月生まれ。2本のタイヤで地球に「絵」を描き続ける旅行家。総旅日数1,500日間以上をかけて成し遂げた「原付バイク世界5大陸の旅」をはじめ、「旅資金10万円で日本一周」や、パソコンを抱えて日本一周をした「インターネットジャーニー・1アクセス1円の旅」など個性的な旅を続ける。趣味はプロレスと格闘技観戦、実は占いも得意だったりする。

藤原ヒロコ Hiroko Fujiwara
1962年2月生まれ。二輪免許を取って15年以上だというのに、いまだ初心者マークのへっぴり腰ライダー。今回はかんいちからサポートバイクのライダーとして大抜擢されたが、どちらがサポートする側になるのかは、定かではない。普段は自宅でのパソコンワークが仕事。アウトドア派に見られるが実はかなりのインドア派で、趣味はインテリアと読書。

「藤原かんいち公式ウェブサイト」
http://www.kanichi.com/


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