「獲物には敬意を表したいから、できるだけ荷台に積む」ものの、庭先で獲れた大物は草地を引いて運ぶ。
「冬には吹き溜まりを越えるため、何度も車を突っ込んで雪をどけることもある。だから、バンパーが丈夫で鉄板の厚いランクルがいいのさ」
現在使っているランクルは2台目で、すでに走行距離は33万㎞を超えている。
「北海道じゃ、ちょっと出かけても往復1000㎞が当たり前。それでも、猟をするには狭すぎる。いつか猟をしながらカムチャッカなんか旅したら、楽しいだろうなぁ!」
「大雪のときは、降りこめられるのに備えて厚手の寝袋とスコップを用意しておく。車を部屋のように思ってはだめ」と久保さん。
【おまけ:達人の道具拝見】
秋田の阿仁マタギに特注した両刃のフクロナガサと小刀。
ライフル。サコー社のフィンベアー338マグナム。
◎構成/藤原祥弘
◎撮影/知床ネイチャーオフィス藤川友敬、田村憲夫(草原)、高橋宗正(エゾシカ猟)